そんな中で割とマジメに書いているのが時間に関する考察「人の一生は、あり余る時間との戦い」(p.112)。「楽しい時間はあっという間に過ぎる。退屈な時間はじりじりとしか進まない。時間を早く進ませるために、人は楽しさを求めるのではないか。これがおれのたどりついた答えだ」(p.116)、「生きているということは、すなわち時間という監獄の中に入れられているようなものではないか。時間から釈放されることはありえない。あるとすれば、それは死ぬということだけだ」(p.118)あたりはさえているな、と。
釈放された日、ケイバーでバカ話をして飲んだ後、勘定は「今日はいいわ、らもちゃん」ということで出所祝いでタダにしてもらったという話もなかなかいいなぁ。ちゃんとこういうシステムがちゃんと働いているというのは、なんか泣けてくる(p.164)。