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小沢君、水沢へ帰りたまえ

価格: ¥1,365
カテゴリ: 単行本
ブランド: 産経新聞出版
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江藤 淳氏が生きていたら.... ★★★★☆
敬愛する故江藤淳氏の著書が、民主党が迷走するこの時期に出版された。内容は、昭和63年から平成10年まで産経新聞のコラム「月に一度」に掲載された記事からの抜粋である。小生は、実は産経新聞のこのコラムを当時、読んだことはない。氏がこれほど政治的な内容を具体的に述べていたことを初めて知った。今、思えば平成11年に自裁された氏の日本に対する遺言であったかも知れない。

さて、内容であるが上記の混迷を極めた約10年間の政治的風景である。即ち、バブル崩壊の経済状況を背景に平成5年の非自民の細川連立内閣成立、翌6年の村山自社さ連立内閣成立に至る。表題の「小沢君、水沢へ帰りたまえ」は、平成9年のコラム「帰りなん、いざ−小沢君に与う」と「特別対談−小沢一郎氏『理念なき自社さ政権の罪は大きい』」によるものである。当時、小沢氏は新進党党首であった。江藤氏は当時、「日本改造計画」を著した小沢氏を保守の政治家として高く評価していたことがわかる。

本書に寄せて尾山太郎氏はいう。「雄弁に保守思想を語るが、小沢氏は保守政治家ではない。小沢氏は、中韓に対する贖罪意識を持つ、戦後教育にどっぷりつかった政治家である。」と。
しかし、小沢氏と同世代の小生からみて聊か異論がある。我々の世代は戦後の教育ではあるが、”いわゆる戦後教育”を受けていない。それはもう少し後の世代である。
ここに「哀悼 江藤淳」と銘打った文藝春秋9月特別号(1999年)がある。久し振りに開いてみたら小沢一郎氏の「日本国憲法改正試案」が掲載されていた。これも因縁か。