一つには検索の便を図った工夫がなされています。今までの漢和辞典における「部首索引」の他に、当該辞典では、その部首が一つの漢字の中で占める位置による索引(「部首の形と位置による検索表」)等も備えられおり、使い方を知れば、この辞典ほど検索性の良い辞書はありません。
また、一つの親字の下にある熟語の配列に関しても工夫がなされています。単にあいうえお順に配列されているというのではなく、親字の持ついくつかの意味ごとに熟語がとりまとめられています。それで、一つの熟語を調べるに際して、同じ仲間の熟語にも自ずと注意が向けられ、それは、一つの発見ともなり、辞書を引く楽しい機会となりえますし、それはまた、語彙を増やす一助にもなろうかと思います。
ただ、個人的に感じるところとして「字解」の欄をもっと充実させ、親字のもつ印象(意味)をもっと強調しても良いのではと思い、星を一つ減じました。