泣きたくなるほど面白い
★★★★★
島津公の為、薩摩の為、そして強大な権力で己が欲望を満たさんとする幕府に一矢報いる為、江戸を目指す東郷重位と大五郎。迎え撃つは牛の如き体力と鬼をも呑み込む気迫を持つ牛久呑鬼の手の者!!
前半は、前巻で難破した牛久呑鬼の牛久典膳がその「呑鬼」と呼ばれる様を見せ付けてます。一人の刺客の為、何十人もの人間が犠牲になり、唯一人を生かそうとします。ある者は、「命の船」となり、ある者は公儀の者である事を証明する為、命を賭します。そして生き残った刺客はその背に、死んでいった仲間の命を背負い刺客の命を全うしようとします。
そして、後半。牛久の探索役をおびき寄せ、いよいよ生き残った牛久典膳と重位の対決!!とういう所で終わってしまいます。早く続きが観たい!!
典膳の示現流破りの技は重位に勝てるのか?!
本編では、前作で壊滅したと思われていた(辻褄の合わない所が小池節!!)黒鍬も復活。宿敵・間宮林蔵の策略で重位たちに襲い掛かろうとしてます!!
かっちょいい!!正統派時代劇も好きですが、やっぱりちょっとインチキくさい(良い意味ですよ)忍者軍団とかは燃えます。
以後の続刊も楽しみな一冊です。