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Electr-O-Pura

価格: ¥1,076
カテゴリ: CD
ブランド: Matador Records
Amazon.co.jpで確認
これが今なら1000円弱ですよ。 ★★★★★
日本のポピュラーミュージックにおいて、何が海外とここまで差を分ける理由となったのか。

第一に挙がるのは、やはり「インディー」という価値観が生まれなかったことだろう。
日本における、本来インド諸国を意味する「インディーズ」は、メジャーへの踏み台(有名でない、もしくはアマチュア)という概念以上のものを、残念ながら持たせられなかった。

しかし、英米(ドイツやカナダなど他にもいろいろ入るが)における「インディー」は違うのである。
インディペンデントというのは、そもそも「独立的な」機構やサロンなどを指す言葉であり、それはことアート、芸術の世界においては、何よりも重視され得る価値観となる。

そりゃ当然だろう。
芸術家が、自分のやりたいことを様々な「数字」のために押し殺して、どんな崇高な表現ができる?
というか、そんなの芸術家なのか?
そもそも、「作品」は「商品」と同義なのか?

インディーというのはそういうものに対する、一つの明確なレベリズムである。
もちろん、こんな「キレイゴト」のようには世の中いかないが、しかし、破滅・失敗を突き詰めた人生=ビートが、現代芸術の至高の価値観として今もなお死んでいないのは、まさにそういうことだろう。


今日も、ヨ・ラ・テンゴのメンバーたちは、ライブ後にメンバー揃って物販に現れ、10ドルのシャツを観客と談笑しながら売っている。
これはレジスタンスだ。
静かな涙 ★★★★★
かつて、ピンクフロイドのロジャーウォーターズが、
「音楽は音の有機物である」みたいな事を言っていた。
YO LA TENGO。このバンドほどそれを体言しているバンドは無いのでは
ないか、とこのアルバムを聴きながら思った。

ギター、ベース、ドラムどれをとってもシンプルで必要以上の変化や展開を
してはいない。
なのに、ギターのリフは何度も耳から体中を駆けめぐる。ベースとドラムが
作り出すリズムが、優しくメロディーを撫でていき、聞こえる音全てが心を
不思議に暖めていく。
なんの理由も解釈も必要ない。この音楽に触れているだけで嬉しい気持ちが
沸き上がってきます。とにかく素晴らしい。

単なる「音」の集合体に感動できる。
それが音楽を聴く人間の本質なのではないか。
このアルバムには一瞬で通り過ぎていく今とともに、音楽の持つ自然な感性が
余すところなくちりばめられている。
M14のBlue Line Swingerを聴いていて、ふいに涙が出そうになった。
そこにはなんの理由もない。
そのことが、私は本当に嬉しい。

音楽を愛する人なら一度は聴いてみてもらいたい作品です。ぜひ。

毎度毎度いいね ★★★★★
世界一脂肪率が高くてピースフルなロックバンド、YO LA TENGOの7枚目のアルバム。この人たちのアルバムは全部いいです、聴いてて幸せになります。

この作品もヨラテンゴらしいさわやかなギターノイズとやさしいボーカルときれいなメロディーがいっぱいです。その中でも特に聴いてほしいのがM-14 Blue Line Swinger。

この曲はもう圧巻です。すごすぎ。今でもライブでやりますし、ヨラテンゴの中でも屈指の名曲です。聴いたらもうヨラテンゴのとりこになりますよ。