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Ravel Piano Works

価格: ¥1,325
カテゴリ: CD
ブランド: Nimbus Records
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This set has been a favorite with critics since it was issued in 1979. Vlado Perlemuter studied Ravel's music with the composer. His approach is more colorful and dramatic than that of many other pianists. All the rigorous classical form Ravel used comes through, but so does a powerful musical personality. Just try, for example, the Toccata from Le Tombeau de Couperin, where Perlemuter builds up to a thrilling climax. The sound is more resonant than ideal, but this is still the best recording of Ravel's piano works ever made. Perlemuter's own Vox mono versions are poorly recorded; stick with the Nimbus edition. The reduced price of this reissue is a further asset. --Leslie Gerber
サロン文化の名残 ★★★★☆
ペルルミュテール氏のピアニズムは、日本人には多少難解な印象を与えるかもしれない。
パリ風の小粋なものでもなく、いわゆるフランソワのような天才肌のものでもない。
個人的にはロシア・ピアニズムに通底する安定したリズム感、そして豊かな音色のパレットに惹かれていく。

しかしその解釈は技量で押し通すことなく、どこまでも謙虚に、
詩の一言一言を正確なイントネーションで朗読しているような印象がある。
その内証的な印象を更に強めているのが、英Nimbusの遠目に録音された音色で、
1950年代に米Voxにモノラルで残した同様の全集での硬質でクリスタルな質感とは違う、
英国の貴族館のような木彫りの暖かい感触を受ける。

サロン風の落ち着いた雰囲気でラヴェルを聴くという贅沢も、
今の私たちからはおおよそ想像できない。
ビンテージ・ワインのような老齢の重なりもその味わいを更に強めている。
真似できないセンス ★★★☆☆
ヴラド・ペルルミュテルは、晩年のラヴェルの元にいって、彼のピアノ作品のほとんど全てについて、その弾き方を直々に習ったピアニスト。つまり、作曲家直伝の作品解釈、折り紙つきの正統演奏ということになる。へえ、ラヴェルって自作をこういうふうに捉えていたんだ、という資料的な興味はつきないが、やがてそんなことはどうでもよくなって、そこで行われている演奏の洒落きった香気に陶然となる。録音のせいもあるのかな、とても豊かなペダルの残響が、刻々と複雑な色合いに交錯して、クラシックというよりはジャズやアンビエントを予感させるような瞬間が頻出する。作曲者自らによって弦楽版にも編曲された「道化師の朝の歌(Miroirs: Alborada Del Gracioso )」のクライマックス近くの、どのピアニストよりもジャジーに崩した弾きかた、このあたりの絶妙なセンスはこの盤ならでは。演奏技術的に上手いか、と言われるとそうでもなかったりして、これはもう上手い下手じゃないんだな。まさに香りのようなもの。こういうのは簡単に真似できないのだよね。