この分野のバイブル
★★★★★
透明導電膜は液晶をはじめすべてのディスプレイに不可欠なもので、分野の進展が著しい。さすがにこの道の専門家集団である日本学術振興会の編集だけあって最新の進歩や動向まで網羅してある。特に最近話題となっている曲がる高性能トランジスタを実現したアモルファス酸化物半導体やITO代替材料の記述はさすがに読み応えがあった。前版同様、この分野のバイブルとしてお勧めできる。最近、出版された「透明金属が拓く驚異の世界」(ソフトバンク)が、より基礎的事項と考え方に重点を置いているので、あわせて読むといいかもしれない。
難をいえば、豊富な図のいくつかをカラーにしてほしかった。