タイトルと内容に若干の齟齬を感じますが。。。
★★★☆☆
米国の株式先物が東京市場の株価を左右するのはなぜか?とかライブドアによる株式分割が驚異的な株価上昇を招いた理由など、様々な観点から価格(主に株価)が動く背景を説明している本です。
株価が動くメカニズムを説明するというより、新聞の株式欄に載っているような市場の話題が多いので読みやすいとは思った半面、ちょっとタイトルに違和感がありました。
タイトルを見た時、私はもう少し理論的な内容かと思いました。
例えばある瞬間100円だった株価が1分後に102円になるのはなぜか。この1分間にこの株式の発行会社の内容に何ら変化がなくてもそうした株価の変化が起こるのはどうしてか、といったことを説明した本かと思いました。
そう感じたのは私だけかもしれません。
株式市場で最近話題になった事項を網羅的に取り扱っているので、それらを学ぶあるいは復習するにはいい本だと思います。
金融マーケットのおさらい
★★★★☆
サブプライム問題からシステム障害まで,金融マーケットについて広く浅く解説されています.テーマも執筆者もバラバラですけど,編著者である宇野淳氏の力量か良く纏まっていると思います.
特に真新しい内容ではありませんが,金融マーケットにおける過去の事象を整理するには良書かと思います.サラっと読めます.
電車で気楽読み
★★★★★
通勤電車の時間内でも、一つ一つが独立したテーマで完結に書いてあるので、好きなところを選んで気楽に読めました。ここ数年の「あったよね〜」という出来事を取り上げて、そこでどういう事が起こったかのか、読み取れるか、が分かりやすく書いてあると思います。親しみやすさ+数字の資料で、金融初心者でも、よく知ってる人でも興味深く読めると思う。
マーケット参加者に必見の一冊
★★★★★
難しいことを、簡単に説明することは本当に難しいのですが、この本を読めば価格の仕組み、市場のメカニズムが簡単に分かってしまう、そんな一冊です。その理由は、著者たちが学者でなく真のマーケット参加者で、かつ素晴らしいアカデミックなバックグランドをお持ちだからでしょう。
昨年夏にサブプライム問題が台頭したとき、ほとんどの金融関係者、マーケット参加者が楽観的でいまごろ頭を抱えていると思いますが、この本で、価格のメカニズムを勉強しておけば、相場の先行きも分かったはずです。出版が今年で残念でした。
マーケットが、ますますグローバル化し、クロスマーケット化し、エクゾチック化して、価格の行方が掴みづらくなっているなか、この本は、マーケット参加者の羅針盤となると確信しています。
市場を広く深く知りたい人のための本
★★★★☆
幅広い市場について、豊富なデータで裏付けられた客観的で、かつ、実務に即した詳しい解説がなされています。「マーケット・マイクロストラクチャー理論」とあるとおり、理論的です。一方で、第一線の市場関係者が参加しておられるようで、実務的で役に立つ内容になっています。しかも、書き方がわかりやすく、市場をあまり知らない人も読めます。
市場関連の仕事をしている人にも、市場関連の仕事をこれからしたい人にも、おススメです。
「価格はなぜ動くか」とありますが、中長期投資で儲けたい人にとって、価格を予想するための情報はあまりないと思います。但し、投資家としての教養が高まり、日々の「雑音」的な情報に振り回されることなく、自分の分析に専念できるようになる効果があるでしょう。