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「与える」より「引き出す」! ユダヤ式「天才」教育のレシピ (講談社プラスアルファ文庫)

価格: ¥690
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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「好きこそものの上手なれ」、これが「ユダヤ式教育法」のエッセンスだ! ★★★★★
 ユダヤ系米国人の国際弁護士と日本人女性の夫婦が書いた、「日本式教育法」といっけんよく似ているが、結果が大きく異なる「ユダヤ式教育法」の本。

 英語にはジューイッシュ・マザーという表現があるように、ユダヤ人の母親は日本の教育ママにも勝るとも劣らない「親バカ」で有名だ。だが、ユダヤ人の家庭教育が日本の家庭教育とは根本的に異なるのは、教育の中身が、強いて勉めるという性格の強い「勉強」ではなく、子ども自身の好奇心と自発性に最大限の重きを置いた「学習」あるいは「学び」(ラーニング)を重視していることにある。
 本書でも指摘されているように、教育(Education)のもともとの意味は、「与えて」教え込む事ではなく、子供から好奇心と、自発的に学ぶ気持ちを「引き出す」ことにある。これを伝統的に行ってきたのが一般的なユダヤ人の家庭教育なのである。ユダヤ人が優秀なのは、必ずしも「遺伝」だけで説明できるのものではなく、子どもが自発的に「学ぶ」ための「環境」を作り出すことを親の務めとしてきた伝統にあるといってよいのだろう。

 一言でいってしまえば、ユダヤ人家庭では、日本語で言う「好きこそものの上手なれ」を一貫して実践してきたことにあるといっていい。もちろん、子どもはいろんなことに好奇心をもつものだし、興味の対象はころころ変わっていくのであるから、親の務めとは子どもをよく「観察」し、興味をもっている分野を伸ばすように支援すること、そして特定の方向に向かうように強制しないことだ。そのためには、親には当然のことながら忍耐力が要請される。
 そしてもっとも重要なことは子どもを「信頼」すること。親子間に信頼があれば、子どもも安心して自分が好きなことに専念し、自分の道を探すことができる自信がつくわけだ。そして子どもはまた親となり、自分の子どもに自分が受けたものと同じ教育を行っていく。こうした連鎖が伝統として連綿として続いていることが、もしユダヤ人教育法に秘密があるとすれば、それがそのものであるのだろう。

 「天才教育のレシピ」とは、「親バカ教育のレシピ」のことであり、エッセンスとしては本書に述べられている7項目に尽きる。コトバにしてしまえば実に簡単なものだし、日本人にも無縁な教育方法ではない。あとは何ごともコトバで表現する習慣と「なぜ?」と質問する習慣を身につけさせ、時期がきたら親離れさせることだろう。だが、実はこの点が日本人にとっては不得意なものなのではないだろうか。だからこそ、この点さえクリアできれば、子どもを「天才」に育てることも夢じゃないといってもいいのかもしれない。

 子どもをのびのびと育てたい人、ユダヤ人に天才が生まれやすい秘密の一端を知りたい人にとっては必読書である。