心理学の領域からユーモアというテーマをまとめた，我が国における初の著書である。過去の重要な研究知見から，最新の知見に至るまでをある程度網羅できる。卒業論文，修士論文でユーモアに関する研究をしようと考えている方には必須の一冊である。
しかし内容を見ると，心理学の専門家のみならず，一般の人でも理解できるよう分りやすく解説されている。ユーモアや笑いに興味のある一般の方，ユーモアに関する理解をより深めたいお笑い芸人の方などにとっても十分に価値のある著書である。専門書としての値段も手ごろである。
個人的にではあるが，最後まで読んだのち，ユーモアの本であるにも関わらず感動を憶えた。ぜひ一読願いたい。