おかあさんといっしょ!
★★★★☆
ある年代の人にとって、「おかあさんといっしょ」といえば「にこにこぷん」であり、「おさむにいさん」であり、「志ん輔ショー」ではあるまいか。
この年代というのが幅広い。それだけ、実に長い間彼らは番組を受け持ったわけだが、その中でも古今亭志ん輔という人は十七年もレギュラーを勤めていたそうだ。……大人になってから見て、「まだやってたのか!」と驚いたのは記憶違いでなかったらしい。
上記の三つは、おそらく大人が見ても懐かしいだけでなく、骨のある作りであったと思う。おさむにいさんの歌は好きだし、にこにこぷんのキャラはしっかり立っていたし、志ん輔さんの語りはとにかく面白かった。
噺家と知ったのは、ちょっと後のことだったが、「この人は暇で仕事がないからここに出ているんだ」と子供心に思ったことはゴメンナサイ。全然そんなことなかったみたいです。
縁あって――というか、母が通うお寺の催しに時々いらっしゃるらしく、今回この本を貰ってきて、なぜか真っ先に私が読んでいる。その内サインを貰いたい。ファンだったんだってば!
噺家の色々な話を載せてあるのだが、喋りがそのまま語り口になっているので、彼の口調を知っていると非常に面白い。時系列は目茶苦茶。思いつくまま、思い出したまま書き連ねているようだ。
噺家さんたちの写真が出ているので、「ああこの人か」と思い出し、そしたらしめたもの。かなり笑える。
一番笑った話。他にも色々な人の色々な話がある。ためになるような、でも説教臭くなくて、クスクスしちゃうような。
付録にCDついてます。ちょっとお得?