テレビの刑事サスペンスが好きなら^^
★★★☆☆
夜に刑事モノの一時間(もしくは二時間)ドラマやってるじゃないですか? あんな感じのお話です。
前作のハサミ男のような緊張感はありません。
トリックや動機などは無いに等しく、ミステリというジャンルでストーリーを楽しむ作品です。
ゆったり読みたい方やミステリ初心者の方にオススメだと思います^^v
意外なところ
★★★★☆
2000年に出た新書版の文庫化。
『ハサミ男』に続く長編第2作。名探偵・石動戯作が登場する。
意外に普通のミステリというのが率直な感想。もっとおどろおどろしいストーリーかと予想していたのだが、真っ当な本格ミステリであった。トリックが凄いというよりは、プロットが良くできているというタイプの本で、最後まで違和感なく読み進められ、真相が明らかになって「なるほどね」とうなづかされた。
各種ミステリのパロディが散りばめられており、詳しいひとなら、そのあたりを読み解いていくのも面白いかも知れない。
終わりに近づけば近づくほど、面白さが増していく
★★★★☆
「ハサミ男 」の衝撃が強く、叙述トリックを期待して読んでしまうが、この作品はそのような作品ではない。しかし、それを補うほどの多くの驚きがある作品であった。
探偵物につきものな、なにかを隠している一族、ミノタウロスの伝説となぞらえた牛の角を持つ鬼の伝説、わらべ歌などを織り交ぜ、よくあるような、それでいて独自の世界観を見事に構築している。金田一の事件のような雰囲気を持ちつつ、そこを、石動という人物が実にさっぱりと謎を解き明かす様が面白い。こいつ、いつからわかってたんだろう、ってうほどのさっぱりっぷり。
何から何まで伏線のようなそうでないような。最初の方はちょっとだらだらするけど、終わりに近づけば近づくほど、面白さが増していく。これは、彦麻呂風にいうなれば、「おもしろさの、とうそくちょくせんうんどうやー」といったところか(あまり意味は無い)。謎が解けると、なるほど、そういうことなのかとなること請け合いの、本格ミステリー&探偵小説である。
横溝作品とは違う
★★☆☆☆
横溝作品の面白さを期待して読んだが、そうしたおどろおどろしい雰囲気は残念ながら全く無かった。プロローグで主人公とおぼしき男性が老人のようになっているので「そんなに怖い体験をしたのか!」と思ったが、そうではなかった。しかも、キーマンとなっている謎の人物の正体も・・・・いまひとつ納得せず。
最も端正な
★★★★★
誰もが思うように横溝正史へのオマージュであり、メイントリックの大胆さ、
迫力あるクライマックスと、いささか批評的でありすぎる氏の作品中、最も
スタンダードな本格ミステリに仕上がっている。作中饒舌に語られる音楽関係
(コール・ポーターからパンクまで)の薀蓄も楽しい。