歴史は往々にして有名人ばかりが取り上げられるが、一般庶民の生活が伝えられることはあまりない。その点庶民がどの時代にどんな生活をしていたかがよく分かる。特に大きな事件や戦争があった時代の前後について、経済状況や風俗などがよく分かる。
近代史の副読本としてかなり役立った。

明治・大正時代の人々について、「暮らし」、「ファッション」、「食生活」、「娯楽」、「食生活」、「仕事」、「学校生活」、「しきたり・法律」、「交通・通信」に分かれて書かれています。

内容の多様さに加え、学校では習わないような意外なエピソードが多くあります。例えば、袴姿に大きなリボンの女学生は憧れの的で女学生人形が作られ雛人形と飾られたり、ペットブームでウサギがよく飼われていたり、ナイフとフォークに不慣れなため口を切ってしまったり、ポストを便所と間違え郵便物が大変なことになったり等々。

文明開化後の人々の生活を興味深く知ることができ、かつ勉強になる一冊だと思います。