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医学部残酷物語―もう医者にはなりたくない (中公新書ラクレ)

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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情報が偏っていて、信頼性に欠ける ★☆☆☆☆
「医学に関して学ぶ量は、戦時中と比較して700〜800倍に増えているという」
この文章からして大間違いである。今の医学部生は、多くてもせいぜい20冊程度の教科書しか読まない。1冊200ページとしても、4000ページである。とすると、戦時中は50ページ読むだけで医師になれたのだろうか?そんなわけがない。
誰かが適当に言ったコメントを掲載するだけで、きちんと検証したり試算したりしていない。情報としての質は非常に低い。
医師を「ふつうの仕事」として捉える視点がないこともひどい。
聖職とあがめるか、金目当ての俗物とあざけるか、二者択一しかない。
こんなものを信じ込んで医学教育政策を論じる人が出てきたら大変だ。これはとんでもない「悪書」である。
保坂はもう少しましなルポライターだと思っていたのに、がっかりだ。
残酷物語??? ★★☆☆☆
書店でタイトルにひかれて中身はあまり見ずに買っちゃいましたが
ただいろいろ取材して適当にまとめましたっていう内容。
何かのレポートじゃないんだから文章だけでも面白おかしく書けないものか。
医者も自分たちの実態にそろそろ気づくとき ★★★★★
このような著書が出ると必ず医者がとりだしてくるのが、「主張に科学的な根拠が乏しい」という批判である。たぶん医者たちの発想の中には、自分たちが科学者の代表であるという錯覚があるのであろう。医者は決して科学者ではない。技術者である。技術を欠いた医者を想像してみればよい。ちょっとましな素人と全く変わらない。

ものを書くのに、いつも医局で教えられるような論文の書き方がされるわけではない。日本の医者・医学生が異常であるという「感じ」で十分な場合もあるのである。医者の側からの上記のような毎度の主張も、日本の医者に特有な視野の狭さの表れである。

日本の医者が異常であるという、同じ事をいろいろな人が主張している事実を医者たちは何と見るのか。それらの主張が不当であるとばかり言っていないで、自分たちの実態を少しは振り返ってみる気持ちにはならないのか。

日本の医者がなんと思おうと、彼らが勉強もせず、人間性にも乏しく、世界の医療水準からはるかに遅れている事実に、一般人は気づき始めている。これは、紛れもない事実である。この本は、「医者信仰」を破壊する意味での原動力の一部になっている。

もう一つ医者が後生大事に主張するのが、「代案を出せ」である。この本には代案は出されていないのかも知れない。しかし、著者の意図は、医学部の実態のわかりやすい紹介であるとすれば、それで十分に意義のあることであり、成功していると思う。

今後、医学部の問題、医者のモラル、能力の問題は、ますます注目されていくべきであると思うが、この本のような「暴露」本が次々に出てきてももらいたい。医者もそのような本を少しは読んで、自分たちが今どのように見られているのか、その原因は何なのか真剣に考えてほしい。

医学部生からみて ★★★☆☆
私がこの本を読んで思ったのは、この本はよくも悪くもマスメディア、週刊誌的につくりあげられた物語で、また医師を多様性のある「人間」とは見てないということである。
全編を通して一貫しているのは、著者の主張に対する根拠の薄さ、そして、著者の医師に対するよくも悪くも強烈なステレオタイプあるいは二分的思考法である。その2つで短い本の中に30箇所看過できないところがあった。
著者の主張は多くの場合、著者がこう思うから、こういう感を受ける、こうある教授が話した、こういうことがあった、こういう学生がいた、著者の「イメージ」といった、おおよそ、きちんとした根拠と認められないような話で支えられていて、またそれを補うバランスのとれた視点もない。
例えば、現在の医学部では、引きこもりの学生が増えている「感がある」、その主張のバックアップはある1人の大学の教官が「そう思う」からで、その理由は、子供のころから体力の限界まで塾通いと家での家庭教師の勉強ばかりで、人間的にダメになったということらしい。
医学生だって多くはサークル入っているのに、サークル入っていなく自由時間も勉強ばかりしている慶応生をあげて、医学部は大変!すごい!とあおる。
女子学生が授業に出てノートをとれば、創造性がなくて、男子学生なら、変にすれていなくて、期待できるというような話も。(私には、この本で著者が推奨している医師像こそ、女性の方が「平均的に」すぐれているパーソナリティが生きてくると思うが)
自らが巣立った医局を肩書きとして口にすると、その人は、権威主義的で、世俗知恵にたけていて、自立していなくて内面も外面も悪しく、医師として研鑽をつんでおらず、学ぶ姿勢にかけ、自分の域から出ず、そこが世界に冠たるものと思い、・・・(all根拠は提示されていない)というほどに強烈なステレオタイプ。
著者は2つの意味で、医師を人間とは見ていない。それは彼が医学部教授をマフィアと呼んではばからないところに見て取れる。われわれがそういう集団を血の通った人間とはみなさないように。そして、簡単な逸話から、全体の性質を導き出して、ラベルをはる全体主義的な思考。私は好きにはなれなかった。
医者は800倍に増えた知識量をこなせるのか ★★★★★
 大学受験生には相変わらず医学部人気が続いている。ところが当の医学部は、今や過酷な状況に置かれており、その過酷さは一般人の想像を遙かに超えている。
 過酷さの一つは膨大な学費である。一人の医者が誕生するには、億というお金が必要な時代なのである。
 また、医師に必要とされる知識量も急激に増加している。ここ50年の間に必要な知識量は800倍にもなり、これを咀嚼して栄養とできる能力を持った人間はどれほどいるのだろうという疑問にとらわれる。
 さらに、相も変わらぬ医学部の封建的な構造である。院長回診の仰々しい行列と、学閥による権力構造は今も続いているのだ。
 こうした数々の困難を経なければならない医師という職業は、果たして魅力的なのか、意味のあるものなのか、そして、医師の本来の使命とは一体何なのか。
 著者は本書の中で、「医学部の学生に必要なのは患者と接すること」と言っている。金儲けやステイタス、偏差値で選ばれている医師という職業は、今、その本質から問い直されなければならない。