かぐやの探査成果の写真を損ねてしまう編集が最悪
★★★☆☆
月周回衛星「かぐや」の撮影した月の写真集ということですぐ入手しました。
写真自体は素晴らしいのですが、編集はMOOK並みでがっかりさせられました。そのがっかりした点を次に示します。
1. 写真の上にキャプションが乗っている。クレータはモノクロでそれに白、あるいは黒の文字が乗っていることで読みにくいことこの上ない。また、見たい肝心の月の地形が文字で隠されてしまっている。写真によっては大きな文字がかぶっていて、「重要なのは文字か、写真か」と編集者に問いたくなるものがある。しかも写真にかぶっている文は不要と思えるものが多い。
2, 文字が縦書き(本文)と横書き(キャプション)で混在し、読みにくい。(英語も含まれる科学関係の本ならば、横書きで統一した方が読みやすいことがわかっていない)
3. 大きく見てみたい写真が編集優先で小さくしか扱われていない。
新潮社はNASAの月探査の写真集「フル・ムーン」の発行の実績があることから、それに準じて横書きに統一し、写真に一切、文字をかぶせないことなどを編集方針としてまとめれば少なくとも読みやすい本ができあがっただけに残念です。