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朝鮮人特攻隊―「日本人」として死んだ英霊たち (新潮新書)

価格: ¥714
カテゴリ: 新書
ブランド: 新潮社
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「朝鮮人特攻隊」の読後感 ★★☆☆☆
国民学校1年から4年まで在朝し、終戦後昭和21年に帰国したが、少年飛行兵として出征された先輩をお送りしたひとりとして、その真相を知りたかった。
本書に記されている多くのことが、小生の願望に一致しなかった失望を覚える。
小生の脳裏に焼き付いている、特に現地の人々の悲哀・アイゴーアイゴーと泣き叫ぶ「兵士」の身うち、「兵士」を追い詰めた事情は何であったのか、ということを知りたかった。
苦難の時代を精一杯生きた人たち ★★★★☆
 いわゆる「在日」の筆者が、日本軍人として特攻隊に参加し、戦死した朝鮮半島出身者を追ったドキュメント。
 近年の韓国でのいわゆる「親日派」法案では、戦前・戦中に日本に協力した人たちの弾圧が吹き荒れているという。これは近代国家としては極めてゆゆしき事態である。その中で、彼らは「国賊」としてタブー視されている。
 本書は特定の政治的・民族的偏見に立たず、地道な調査から、その時代を必死で生き、死んだ群像を浮き彫りにする。戦後韓国空軍で活躍した朝鮮人パイロットたち、初の朝鮮人女性飛行士など、あまり知られていない例もとりげられている。
 単に日本側でもなく、韓国・朝鮮側でもなく、特定の政治的立場にも立たず、それらのバイアスに疑問を投げかける結果につながる。歴史学が科学的学問である以上、抽象化・一般化は必要だが、あまりにゆがんだ史観は事実をゆがめたり、漏らしてしまう危険が強い。そんな危うさを知らしめる一冊だ。