学校司書の使命を見た!
★★★★★
「はじめに」として書かれた吉岡さんの「一人の先生と始まった“協働”から、普段司書の立場でしか見ていなかった学校教育を、担任の(あるいは授業を担っている)先生の立場から見ることができるようになりました。また逆に、私の仕事を、教員の立場からだけでなく、司書の司書の立場に立って見ていただき、そこからの助言もいただくことができるようになりました。」
この言葉こそ、協働の意味だなぁと思いました。
巻末に鎌田先生が吉岡さんの仕事を3点にまとめておられますが、協働を体感された鎌田先生の目だから見えた、司書の使命とも取れます。
これから先、鎌田先生と吉岡さんのようなパートナーが、たくさん生まれてほしいなぁと思いました。
多くの学校で活用を
★★★★★
「協働する学校図書館」〈小学校編〉は、これから目指すべき図書館のあり方が明確に示されさています。
解説の中で帝京大学の鎌田準教授は次のように語られています。
『本書上梓のきっかけに一つ、私の懇願がある「吉岡さんが取り組んできた先生たちと連携・協働して学校図書館を発展させ、授業や教育活動を豊かにしていった取り組みは学校図書館に期待を寄せる人の役に立つから」と当初乗り気でなかった吉岡さんを説き伏せた。学校図書館に人が配置されると学校図書館は生まれ変わる。鍵のかかる本の倉庫から、子どもたちのが足しげく通う場となる。しかしながらより多くの子どもたちが読書を自らの生き甲斐や学びの方法として位置づけ、図書館や読書をそれぞれの問題解決の重要な道具にして行くには教師が学校図書館を活用して学びを創り出そうとしていくことが不可欠である。吉岡裕子さんは教師の目を学校図書館に向けさせ、協働を生み出していく辛抱強いコーディネーターであった。本書では、吉岡さんの学校図書館作りと読書指導、協働に向けての取り組みを、新年度の準備を始める3月からスタートして一年間、月こどに示していただいた。〈後略〉」と。
この解説に込められた鎌田先生の思いと吉岡先生のまさに協働によって生み出されたステキな本書をぜひ活用していきたいと思っています。そしてまた多くの学校でも活用されることを゜望んでいます。