子供向け用語解説が欲しい
★★★☆☆
この作品の良さはここだけでなくすでにビーンズ文庫の方でもたくさん語られているので、改めて言うまでもありません。
いつのまにか作中にすっかり引き込まれてしまうテンポのよさと読みやすい語り口、しっかりとした構成に大きな魅力があります。どの世代においても長く読み継がれて欲しい作品だと思います。
但し、舞台は平安時代。
陰陽師ブームの頃ならともかく、普通の時代劇では滅多にお目にかからない1000年前の世界です。
今の小学生がいきなり築地(ついじ)といわれて高い土の塀を想像できるでしょうか。
几帳(きちょう)や御簾(みす)なども、大きな神社やお寺に行けば目にすることもあるでしょうが、説明が無ければわからない子どもがほとんどだと思います。
主人公の着ている狩衣だって、現代の神主さんのものと同じではありません。
挿絵を見ても、何がどれと正しく言えるものがどれだけあるのか疑問です。
つばさ文庫の読者のことを思うなら、巻末にまとめてでもいいからきちんとした用語解説をつけてほしかったです。
予備知識のない世代に正確な知識を提供することは大切だと思うのですが。
今のままではまだ古語辞典も持っていない小学生には、内容を楽しく思う前に投げ出されてしまいそう。
それがとても残念です。
なので☆3つ。
2巻まで出てしまいましたが、窮奇編が完結する次の巻ではぜひその辺も考えてもらいたいです。
お金を出す価値なし
★☆☆☆☆
本当に小説家? 基本ができていないのでとても読みにくい。 用語解説がないので意味がわからない箇所もある。 こんな文章で小説家になれるなんて… 幾らなんでもライトすぎる。 こんなに読みにくくて、 買って損をした作品は始めて。 続きは絶対に買いません。 目の付け所はいいのに小説を書くための勉強が足りなくて残念。 なぜこんなに人気なのか理解できません。小説に関する知識がある人は絶対に読まない方がいい
ノベルスタイプ
★★★★★
平安の時代小説はこうあるべきだという概念を、見事に覆したこの逸品…最初からオリジナリティが溢れていて、スピードも悪くない…じっくりなんて読んでいられない。戦闘時は主に(孫)が呪術で退治する様で、つい真似したくなる様なかっこ良さ。 同時期に映画の陰陽師が放映していた様だが、まったく別物…映画が大人向けなら、こっちは少年系だぜ。
古典嫌いの人にもお勧め!
★★★★★
平安時代が舞台のお話ですが、軽快な文章でテンポよくサクサク読めるので、学校で小難しいテキストばかり読まされて、「もう古典なんてイヤ!」という方にもお勧めの作品です。平安時代の人々が急に身近に感じられて、この時代に興味を持ちやすくなると思います。読書して疲れたと感じる類の本ではないので、受験勉強の合間など休憩に読むのもいいかもしれません。
この作品での一番人気はなんといっても物の怪のもっくん!本当にキュートでラブリーです。ふわふわの白い毛におおわれた可愛らしい姿とは裏腹なでかい態度とのギャップもまたよいです。昌浩も素直で一生懸命で好感がもてます。昼は見習い陰陽師として宮仕え、夜は異形の妖を倒すべく奔走します。じい様の清明は、憧れであり目標でありライバル(?)でもありといったところ。主人公は清明の孫である昌浩ですが、清明自身もかなり出張っていて、その上おいしいところをかっさらっていくこともしばしばなので、「清明の孫なんかじゃなく、清明の話が読みたい」という方も楽しめると思います。清明第一主義の清明の式神「12神将」と昌浩との関係が、今後どう変化していくのかも見所の一つでしょう。完全な一話完結ものではないので、続きが楽しみです。
登場人物が良いです
★★★★☆
ライトノベルでお馴染みの漫才みたいな口論(ツッコミ)。嫌いじゃないけど、よくあるパターン。陰陽師見習いとはいえ、そんな軽くていいのか?と読み始めは思ってた。でも、読んでいくうちに世界観も設定もよく出来ている、面白いと思い改めさせられた。陰陽寮での昌浩は雑用の仕事を文句も言わずにやっているし、正義感も強い。物の怪のもっくんの存在もいい。可愛いだけじゃない、強さと内に秘めた優しさがあり、口論してもお互いに必要としあっている。そんな二人の戦いには笑いなどなく、未熟さ故に危機があり、読む手が止まらなくなる。
軽いノリで気軽に読める分、続きが読みたくなる本。