ある王国に平凡な王様と非凡な長男、父親そっくりの平凡な次男がおりました。いつのころからか、この王国には邪悪な魔法使いがいて、彼はついに王を毒殺してその罪を長男に着せ次男を傀儡の王として国の乗っ取りをはかります。罪人として針の塔にとじこめられた王子ははたして脱出できるのか、、、
というストーリーです。
父親の関心を得ようとする兄弟たち、悪意はないけれどもこどもを傷つけてしまう親の言葉、兄へのねたみ、ささいなことが積み重なって魔法使いに付け入る隙をあたえてしまう過程はキングの得意とするところでしょう。そのあたりの心理描写を楽しめました。星ひとつマイナスはラストでキングの娘と同じ名前の少女が出てくるのですが、彼女のあつかいが中途半端な気がしました。
英語は正直、難しかったです。単語も難しいし、児童書独特の言い回しってありますね。これが意外と難しかったです。”だってそうでしょう?”とか、”それはずっとあとのおはなし”なんて感じの言い方だと思うのですが、グリシャムなんかには絶対出てこない言い回し。これに慣れるまで大変でした。
でも、児童書扱いとはいえ、キングを読み終えた自信は大きいです。本格的なキングに入る前のウォーミングアップとしていいと思います。