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昭和の階段(1)
価格: ¥3,059
カテゴリ:
CD
ブランド:
エクスタシー
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「昭和の時代」をイメージさせる楽曲をテーマに、工藤静香が昭和の懐メロナンバーをリメイクする企画アルバムの第1弾。まるでアンプラグドライヴを聴いているかのようなシンプルで温かいサウンドをバックに、優しいヴォーカルでカヴァーする竹内まりやの<1>、愁いを帯びた歌声と荘厳な演奏が心に迫る五輪真弓のリメイク<2>、中島みゆき、研ナオコで知られる失恋ソングをアコースティックギター1本でじっくり歌う<4>、イオンクレジットサービスのCMソングとして使われているスパイダースの軽やかなカヴァー<7>など、ひとつひとつの歌詞をていねいに表現する表情豊かなヴォーカルが、オリジナルのムードを超えて色鮮やかに輝いている。(速藤年正)
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歌え、静香
★★★★☆
よく彼女の歌は歌謡曲にカテゴライズされるが、果たして本当にそうであったか?と疑問を感じざるをえない日が多くなっていたこのごろ。しかし、このアルバムでの選曲を見ると、彼女はやはり歌謡曲を愛し、それこそを自身で最も“本領発揮”できるものだと知っていたのだと思わされる。どの曲にも共通して見られるのが、歌謡曲の歌い手の中でも、独特なあのかすかな破天荒さを匂わす歌唱法(これは彼女自身が独自に編み出したものだろうと私は思っている)。決してオリジナルに似せた部分を見せることなく、すべての曲を「工藤静香」のものにしてしまっている。…それを存分に発揮した一枚。
個人的に特筆すべきだと思うのは2、5。2に関しては、「よくここまで歌えるようになったものだなぁ」という感慨。5はもともと楽曲自体が激しいものであるが、勢いで歌っておきながら雑だという感じを微塵も感じさせず、随所にわたって冴えたボーカルテクニックが確かにある、と感じさせられた。
ただ、星を四つつけたのは、「これを歌うにはもう少し年齢を重ねてからでもよかったのでは?」と思わされるものがあったため。11、12あたりがそれ。
既に歌い手としての実力は充分に認められている人である。だからこそ、もっと歌え、静香。もっと歌って、その世界を広げていってほしい。
実力
★★★★★
工藤静香の声は春にあれば寒中に柔らかさを乗せる風であり、秋にあれば薄暮に愁いを醸す空のような切ない声であり、透明感と影をその中に湛えた特徴があると思える。それは、才能と自身の生き方をそのまま滲ませた儚く淡い色調なのだ。そして昭和のうたはそれを必要とする。
「元気を〜」では彼女のこえにある影が独特の落ち着きを出し、ソフトな歌い方により詩の素朴さが浮たつ(少し声が震える)。「恋人よ」での“そばにいてよ”の情感を残したままの跳躍は綺麗だ。さすがみゆき楽曲を歌いあげてきた実績からか、中低音を無理なく駆使し詩の風景の厳しさを描く。似合いすぎる「カサブランカ〜」では男のニヒルさも描ききれるのが彼女の器量だろう。一方で次の「かもめは〜」では哀しくもきれいな女心で落とす。凄い幅広さだ。再び激しい「氷の世界」は性別を超え、切るような強い声と散ってゆく儚さを魅せてくれる。
「黒の舟歌」は昭和の空の重さを感じさせる。だが彼女の声はそれをいやらしく鳴らさず、ララバイのように遠い日の懐かしささえ帯びさせた。「なんとなく〜」は逆にちょっぴり伝わるさりげなさが題名通り気持ちいい。「コーヒー〜」も“ウキウキ”と歌う際の音の切り方など上手い。
「アカシア〜」は前奏ピアノの美しい潤いに乗って“アカシアの雨にうたれてこのまま死んでしまいたい”と凝縮された出だしやこころが散ってゆくような儚いメロの音型、全て工藤の歌声にはまっている。「カスバの女」は最も昭和ナツメロ感を強調したアレンジだが、このレトロ感が素晴らしい。彼女のうたへの愛し方が伝わる。「黒百合の歌」はなんといっても「a」母音のみで主題の墜落感を表現できる歌心だ。描きたいイメージがしっかり伝わってくる。「テネシー〜」の裏声にみる儚さもそうだろう。「星の流れに」“こんな女に誰がした”と歌える女声歌手は貴重でずっと聴いていたいと思える。
歌謡曲ファンには、たまらない名盤
★★★★★
もともと工藤静香の歌声は「歌謡曲」なのだが、
本人がそのあたりをちゃんと理解して、
きっちり「歌謡曲」しているところが、いい。
特に「恋人よ」や「黒百合の歌」などの
情念ドロドロの曲でドスを効かせると真骨頂。
オリジナル曲を意識させないくらい、歌いこなしています。
この企画、レコード会社が変わってもぜひ、継続させて欲しい。
良いです
★★★★★
工藤静香は後藤次利の作曲時代が好きでよく聞いていた。
最近はすっかり遠ざかっていたが、タイトルと曲に興味があって
久々に聴いてみた、一言「良いです、これ」
彼女の歌唱力は定評のあるところだが、アレンジも相まって
最高の出来ではないか、私は知らない曲もあるがなぜか
違和感がなく聴ける。少なくとも私にとっては手放せない
アルバムになりそうです。