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毎日が大衆芸能―娯楽・極楽・お道楽〈しょの2〉 (中公文庫)

価格: ¥800
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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現代演芸批評 ★★★★☆
芸能界というのは,普段の僕たちの生活とは
かけ離れているところにある。
この本を読むと,確かにそのとおり。

で,高田さんが,芸能界の離れてしまった部分を
言葉で埋めてくれる。ものすごく身近に感じさせてくれる。

高田さんという人は,きっと芸能界を好きであるし,
そして,普通の一般生活というのもよく知っている。
だから,芸能界を簡単に一般の目の前に置くことのできる
技術を持っているのだと思う。

高田版「ペログリ日記」だとアハハ ★★★★☆
高田文夫の文章もそこそこ上手くなった。発表紙がスポーツ新聞だけに、相変わらず読者に媚びた悪ふざけが過ぎるが、本書の後半になって、大分形が整ったと思う。駄洒落やくすぐりが全編満載。彼が意外にきちんとものを考えていることもわかる。本心かどうかは別として。

彼の芸能界での役どころは、本人が言うには「セコンド」「応援団」「裏方」といったところ。しかし、悪く言えば芸能界の大腸菌のような立場である。若手や売り出し中の芸人を引き上げる役割を果たしているから、それなりに存在意義はあるものの、もしもそれを失ったら寄生虫と大差ない。試写会や招待でのお出かけの、いかに多いことか!また、ここに出てくる芸人は、いわば彼の取り巻きである。巻末の索引には思いがけず多くの人名が並ぶが、彼の贔屓が一握りであり、比較的小さなサークルを形成しているのは明らか。私は「群れる」のが嫌い、サロンが嫌いだから、こういうあり方は快く受け止められない。個性の強い芸人たちが、本当にサロン内の自分を肯定しているのか?それともある種の団体のように、自分の意志では「抜けられない」事情があるのか?

まあ、細かいことを言わなければ、この物凄い見巧者の生活、うらやましいとも言える。小林信彦のように「文化五流国」などと憂えなければ、こういう生活も可能なのだ。平和な日本である。