マリー・テレーズと王妃マルゴ
★★★★☆
批判的な意見が多いですが、私は「読んで良かった」と思ったクチです。マリー・アントワネットはともかく、マリー・テレーズ、そして王妃マルゴについて殆ど知らなかったので。
それにしても。マリー・テレーズの不幸っぷりは凄い(悲)。10歳の時に革命が起こり、ご存知の通り両親は処刑される。その後は、生き残った親族にすがらずを得ず、結婚生活も幸せなものではなかった…。
これなら、まだ母のアントワネットの方が、幸せと言えるのではないか。少なくとも、前半生は満たされてたのだから。
「王妃マルゴ」についての章も面白い。この女性が主人公の映画もあったけど、人生を紹介してた訳じゃなかったからね。
それなりに面白い本です。
タイトル違い
★☆☆☆☆
「マリー・アントワネットの娘」というタイトルの本を読むのは初めてだったので、とても期待したのですが、実際には、当のマリー・テレーズのことではなく、「マリー・テレーズがどういう時代に生きていたか」の説明本でしかありません。それも社会情勢的なことばかりで、マリー・テレーズ本人のことについては驚くほどにほんの少ししか言及されていません。びっくりです。なぜこんな希薄な内容の本を出したのでしょう。タイトルに「マリー・アントワネット」とついていれば興味を持つ、私のような馬鹿な読者が買うのを見越してのことでしょうが。マリー・テレーズ縁の地にそれはそれはたくさん自慢げに、単に著者が「行った」という表記が多く、笑えます。行って、だからどうしたという結果を著書に明記して(できて)いない点に。引用も、日本人作家と、日本語訳が出たエヴリーヌ・ルヴェの名前がほとんど?
どうしようもない偏見と時代錯誤の本
★☆☆☆☆
まずこの著者に言いたいことは
その時代を語る時に現代人の常識を持ち込むなと言う事だ。
あの時代は政略結婚が当たり前で結婚する娘の意思が通ることはない。
ましてや両親が亡くなり天涯孤独になった少女は
後見する親族の言いなりにならざるを得ない。
それが前世紀の半ばまで続いた世界中の王家の姫君の宿命だ。
歴史作家を名乗るなら当然分かっている基本がなっていない。
叔父の言いなりでマリー・テレーズが頭の足りない男と
政略結婚した事を作者は本書で罵倒しているが
本当に思慮の無い人間は現代女性の常識で歴史を語る作者本人である。
この作者の悪い所はあたしならこうするああするという自己主張が大きく
それに基づいた個人攻撃しかしていないこと。
民衆を憎んだマリー・アントワネットの娘を散々扱き下ろしているが
両親叔母弟を殺された娘が殺した張本人である民衆をどうして許せるだろうか?
理性で間違っていると分かっていても感情はおさえる事ができない。
人間の悲しい習性も分からないのによくも作家という商売が出来るものだなと思う。
正直言って読むに値しない。
むしろ歴史ものの小説を書く人の反面教師としての存在にはなると思う。
超題材負けッ!
★☆☆☆☆
昔、姉に貰った「ベルサイユのばら全巻セット」を皮切りに→数々のマリー・アントワネット物・フランス革命モノの関連本をフィクション・ノンフィクション共にランダムに集めて読んできたアタシにとっては、この本はスゴクつまらなかった。どーゆう風につまらなかったと言えば「そんなこと誰でも知ってるわよ!」系の理屈っぽさ&文章のまずさ。更に、アタシはアントワネットのファンなんだけど、この著者って一体アントワネットの味方か敵か訳ワカンナイ言い回しが多々と目に付いてピントのずれた進行や私見が多すぎ。まあ、表紙の肖像画&荘厳なタイトルで買った様なものデス。・・・すごい題材負け(ワラ)合掌♪