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コンピュータ倫理学

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: オーム社
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公務だと思ってんのかよ! ★★★★☆
 2ちゃんの私のカキコに私を特定する応答が即座にありました。プライベートで公務員の知人一人にしか、私が話していない他愛も無い冗談を知らなければ、何ら脈絡も無く理解できない応答です。
 匿名で支障のない表現に対しI.P.Addressを調べ、表現者を特定し、スレッドの主旨と無関係に表現者を中傷する行為等、社会的善の範疇に止められるかは、具体的には、個人的行為者の倫理観に委ねられるのでしょう。よりよい行政の為の個人情報収集と個人の自由の関係のみならず、公的機関の集団的行為と個人的行為の関係にも着目し、第5章「個人と諸公的機関」は現代の身体的問題として、その考察にあたり有益。
コンピュータと情報技術に関する倫理的問題を考える ★★★★★
コンピュータなしで仕事をするほうが想像しにくい世の中になった。同時に、近頃はコンピュータと情報技術に関する諸問題が紙面を賑わすことも多い。たとえば、著作権のあるソフトウェアをコピーする、他人のコンピュータにある情報を盗む、など。私は、本書から、普段なにげなく触っているコンピュータに関するさまざまな倫理的問題を考えることができたと思う。

アメリカ合衆国におけるコンピュータ倫理学の第一人者と言われているとおり、著者のデボラ・ジョンソンは、コンピュータや情報技術に関する倫理的諸問題を簡潔に、しかも洞察力に富んだ内容で読者に紹介している。彼女が扱う問題はハッキング、プライバシー、所有権など実に多様であり、このことだけでも「うーん。そんな問題があるのか」と!勉強になる。

さらに本書のよいところは、読者が実際にいろいろな問題を批判的に考えるように促すことだと思う。私は本書を読んで、「なるほど、そんなに簡単な問題ではないわけね」といろいろ考えさせられた。コンピュータや情報技術が身近になればなるほど、それらに関係する諸問題について「どうすべきか」を考えていく力が必要になるのではないだろうか。その力を涵養するには、本書が役に立つであろう。