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東方綺譚 (白水Uブックス (69))

価格: ¥893
カテゴリ: 単行本
ブランド: 白水社
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満足至極 ★★★★☆
読みたい本が 希望どうりに入手できて満足です。甲子夜話 のような 面白い本でした。
息を飲む ★★★★★
いわゆる西方から見た「東方」は、どこか異国情緒めいた空気に満ちている。
日本が舞台、源氏が主人公の物語もあるのだが、どこか別の国の物語のように感じる。

しかしそれが、いわゆるオリエンタリズムだとは、一概に言い切れない。
この作品ですばらしいと思うのは、東方の持つ湿気というか、水の気配を含む、青い空気感を描き出しているところだ。
まるで、宝石が水底で時折瞬くような、極彩色が揺らめいている雰囲気とでもいうか。
とにかく文章と、そこに描き出される空気が見事なまでに美しい。息を飲む。

第一話「老絵師の行方」は、まさにそんなユルスナールの世界観を味わうことができる。
極上の架空の世界の空気を、読むのではなく、感じることのできる作品。
物語の巨星の手による、ちいさな珠玉集 ★★★★★
~永い歳月をかけて珠玉のように磨き上げられた上質な物語が、素晴らしい翻訳家の手により美しく端正な日本語に生まれかわった、希有な例。
~~
世に奇譚の数は数多あれど、これほど美しく、滋味にあふれて、ひとの精神を根底からゆさぶるちからをもった物語はそうあるものではない。教訓くさくもなく、迷信的でもない。宗教的でもなく、神秘的世界観に汚されることもなく、ただ純粋に人間という存在と、その運命のふしぎが詩のように語られる。作者のまなざしは人間存在をするどく透過しているが、その~~視点はさらに永劫の時へとそそがれる。そのまなざしのスケールの大きさは圧倒的で、たとえば日本人が世界に誇るべき奇譚のひとつに中島敦の『文字禍』などがあるが、この名作でさえユルスナールの作品の前では、どこか子供っぽくみえてしまうほどだ。ボルヘスでさえ、この巨星のもとでは青臭く感じてしまう。
~~
ユルスナールの作品は名作揃いなのだが、いささか大部で読むのに体力が必要なものもあり、誰もが親しむというわけにはいかない。その点この作品集は、ごく短い物語が数編収められているだけなので、奇譚という親しみやすい題材ということもあり、どのようなひとにも安心してひろく薦めることができる。しかしどの短編も長年にわたり推敲がかさねられていて、~~たいへんな時間がかかっており、まさに宝石のように磨き上げられている。
再読、三読、興趣つきない一冊。~
美しい日本語訳 ★★★★★
 東欧、中国、そして日本といった東方の国々を舞台にした短編集。日本のお話は、晩年の光源氏をめぐるラブストーリー。外国人が描いた日本には違和感を覚えることが多いが、この話はすんなり読み進めることができた。どの物語にも不思議な魅力があるが、翻訳文とは思えない日本語のすばらしさによってますます輝いていると言ってよいだろう。特に第一話の美しい文章には圧倒された。