歯の病気とカンジダの関係に注目した画期的な本
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この本は歯に関する病気とカンジダの関係に注目した極めて画期的な本です。歯周病患者だけでなく、歯と病気の関係に興味を持つ全ての人に薦められます。
p.42「カンジダは医原病のもと」以降で、リウマチやアトピー性皮膚炎が抗カビ剤治療で治ったことに触れています。真菌の一種であるカンジダとそれに関する病気について注目すべきと著者は訴えています。
p.78「カンジダは虫歯にも関係している」p.79「カンジダは治りにくい根の病気にも関係している」は非常に重要です。一般論として、虫歯の原因はミュータンス菌であると言われていますが、pH5.6以下で生きられるのは乳酸菌とカンジダであり、カンジダこそが虫歯の主たる原因という指摘です。これにはとても説得力を感じるのですが、何故か現代の歯科治療において主流とはなっていないようです。
カンジダが虫歯の原因であれば、本書で提示されているアムホテリシンBという抗カビ剤を用いるなり、他の方法(例えば口腔内の超音波洗浄)によって退治できるはず、つまり虫歯という病気が完璧に根絶できるはずです。
著者の河北さん、生田さんは他にも本を出版されています。そちらも是非読むべきでしょう。