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群の発見 (数学、この大きな流れ)

価格: ¥3,780
カテゴリ: 単行本
ブランド: 岩波書店
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内容は理解してないんですが・・・ ★★★★☆
この本にガロアの最後の手紙を詳細に解読しているところがあります。あの手紙でガロアが何を書いたのか、著者の詳細な解説で掘り起こされていくのです(自分は全く理解できませんが)。それだけでも非常に興味深いユニークな本です。ガロアに興味がある、というだけの方にも一読の価値はあると思います。
章を追うごとに前提知識が高くなる本 ★★★★☆
入門書では無いようです。でも入門書のような語り口(図形の対称性といった)で開始されます。でも本書はガロア理論が目標です。現在では代数方程式の解法とは無関係にガロア理論は構築されているようですが、足場を見せる本書では代数方程式の解法から所謂「本編」が始まります。そして代数方程式の冪根や「体」、可換環の知識が必要になってきます(通り一遍な解説はあります)。でも既約多項式については説明がありません。読み進めば意味するところが判ってはきます。なので章を追うごとに「えっそんな予備知識も仮定されていたの?」とだまし討ちにあったような気になります。補題として証明すべきことが研究課題、問題として提示されているだけの場合がほとんどです(証明のヒントはありますが、どちらかというと具体例から法則性を帰納させる方法をとる)。論理の飛躍も章を追うごとに大きくなります。
だけど、とてもよい本です。ガロアはガロア理論という「舞」を構築するに中ってその「舞台」である「体」の理論を充実させる必然があったのです。「体」の公理や有理数、実数、複素数が「体」であることは数学に興味があれば誰でも知っているでしょう。その程度の知識だけでも、そしてかつ、「不十分」というしかない説明でも、自然と読者に考えさせ、ガロアが「体」に対して見ていった深みを自ら見ることができるようになっています。著者が意図したのかどうかは判りませんが絶妙です。そうして初めて「体」という概念の重要性が理解できます(できました)。
「群の発見」というのに「体」での考察がほとんどなので評者も「体」についてばかり書きましたが、「体」という大地の上に広がる「群」というさらに広大な宇宙を発見した物語なものですから。。最後に「同型写像」「準同型写像」はとても強力な武器ですねー。
自分には「星5つ」ですが、この本のスタイルにはなじめない人もいるでしょうということで「星4つ」です。
ラグランジュの夢 ★★★★★
2次、3次、4次方程式の根の置換を考察して、それを夢をもって5次方程式の解法へと不可能な挑戦をしたことが、結果として群の概念を誕生させたことが良く分かる。夢を抱いてチャレンジすれば、失敗しても、その失敗から得るものがあることを数学の世界で紹介している良書である。
予備知識が必要な本 ★★★☆☆
最初は読み易いと思ったが挫折する本。まず群論の入門書、「すぐわかる代数」石村園子、「代数的構造」遠山啓、「入門入門群論」石谷茂、「群・環・体入門」新妻弘・木村哲三。などもっと読みやすく書かれた本で予備知識を得ることを薦めます。ガロア理論についてはネットで「ガロア理論入門ノート」や「物理のかぎしっぽ」のHPを読むこと。。「すべての人に数学を」小針アキヒロ、数セミ増刊号「代数学への招待」、中島匠一「代数方程式とガロア理論」もお薦めします 「群と幾何学」難波誠の2冊をこの本の最後部分の理解に参考書として紹介させていただきます。この時代の数学史としては「なぜこの方程式は解けないか?」「シンメトリーとモンスター 」も超お薦めです。楕円曲線については「数論とフェルマーの最終定理」久我 勝利、「ドクトル・クーガーの数学講座」久賀 道郎、「数学への旅〈2〉数論とトポロジー 」山下 純一がわかりやすいです。ネットの下記HPの名解説は必見ですhttp://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/hoho.htm
http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/281_gal.htm
ネットで松田研究室の「ガロア理論入門ノート概略・詳説」
は必見です。関連本「現代数学の土壌〈2〉」にも原田先生のガロア理論解説があります。
数学では、対称性を研究する分野を、群論と呼んでいます。対称性は、何らかの数学的構造を、自分自身に重ね合わせるすべての変換を考えることで表されます。こうした変換の全体は、立て続けに2つのこうした変換をおこなったもの(2つの変換の合成と言います)や何もしない変換(恒等変換と言います)や元に戻す変換(逆変換と言います)で閉じています。これが群です。例えば、平面上に定点Oを考えますと、Oを基点とする平面上の位置ベクトルの全体は通常のベクトルの足し算とスカラー倍で線形構造という数学的構造を定めますが、これの対称性は、逆行列を持つ2×2の行列の全体で表されます。合成変換は行列の掛け算に、恒等変換は単位行列に、逆変換は逆行列をとる操作に対応します。この群は、無数の要素から成る連続群の一例です。他方、正三角形を自分自身に移すような合同変換(長さを保つ変換)は、重心の回りの120度、240度、360度の回転、それから3つの中線のそれぞれに関する180度の回転の合計6個のみで、有限群です。物理学でも、どんどん分解できないものを求めて、分子、原子、素粒子と進んでいき、その究極のものを数え上げようとしますが、群論でも、いかなる意味でも分解できないような群は単純群と呼ばれて、これを分類することは大変重要な問題です。
代数方程式の対称性についての入門書 ★★★★★
本書は代数方程式に存在する対称性を扱ったガロア理論の入門書である。群論としては主に有限群を対象にしている。本書を読み進めていくと読者は驚きや感嘆をするところが、随所に見られると思う。5次方程式の解法を見いだすためのラグランジュの考え方に見られる逆転の発想、体のシンメトリーに見られる体のガロア拡大、そしてガロア理論そのものなどの素晴らしさを列挙することができる。群論そのものの勉強には少し不向きかもしれないが、ガロア理論の入門として本書を捉えるならば、とてもよく書かれた書物だと思います。鉛筆とノート片手にゆっくりと問いなどをこなしていけば、おもしろさも増大すると思います。