参考になることが沢山、しかし癖の強いお手本
★★★★☆
用具の説明からはじまって、点画の書き方、字形のまとめ方と続き、そのあと主として唐代の代表的な名蹟と著者による臨書が比較的大きな写真で紹介されています。
1本の筆に赤と黒の墨を付けて筆の字を書き、表裏を示している例はなるほどです。また、字形のまとめかた40例は参考になります。ただ、著者の字は起筆と終筆が強調され、点画が曲線的で独特なものです。そのため歐陽詢や顔真卿の臨書なども元の雰囲気が薄れていて、お手本にするにちょっと問題があるような気がします。これに違和感を持つ人は少なくないでしょう。