漢詩の醍醐味が味わえる
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「長城何ぞ連連たる 連連として三千里」 この詩句を冒頭に金山嶺長城の見開きカラー写真がみごとだ。裏を返せば、白帝城、寒山寺が待ち受けている。まためくれば、珍しい石頭城だ。口絵だけでも楽しめる。
そして、本文は漢詩の鑑賞で、構成は、戦乱・懐古・世を嘆く・気概・秋に憶う・旅情に分類して有名な漢詩作品を解釈、鑑賞してくれている。中国音表記が類書にない特長である。発音するのを聴いてみたいものである。放送ではよく聴かせてもらったが、個人ではなかなか発音できない。
観て、聴いて、この名作漢詩の情感世界を自分の中に取り込みたい。その醍醐味を味わいたい。