専門職の転職行動は天職を見つけうるのか?
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これまで専門職――プロフェッショナルの人々は、組織ではなく自らの「専門分野」によりどころを持ち、組織から組織へと転職して渡る頻度が高いと思われていた。
少なくとも、欧米の研究ではそのような結果が出ている。
では日本でもそうだろうか?
答えは、否。
日本の専門職に就いている人々――いわゆる企業で研究職に就いている人々は、その他の事務職や製造職=非専門職同様、転職せず、一つの組織に所属するケースが圧倒的に多い。
その上一部ではあるが、非専門職に比べて、組織に対する愛着心や準拠度、すなわち組織コミットメントが高いケースが確認された。
その原因・要因を、メーカー2社と研究センター1つの量的・質的調査から読み取り、これまで光を当てられることの無かった、日本の専門職の転職構造を丁寧に読み解く。
学会賞も受賞した、気鋭の社会学者による単著第1弾。