スーパー名医が医療を壊すとあわせて読むべき
★☆☆☆☆
50巻以上続いているということは、それなりに人気があるということだろう。
メディア・リテラシーのある人なら真に受けないだろうが、それにしては長く続きすぎている。
主人公は、ゴッドハンドらしいが、ゴッドハンドはマス大山だけで十分だ。
心臓外科も腹部外科も内視鏡もこなす。すごいすごい。実際こんな医師はいないが。
医療を舐めるな。
また救急を受けている病院に勤務していて、癌の診療にもあたりつつ患者の死に立会ったことがない
ということもありえない。運び込まれる外傷は手を切った程度の病院か?私は3次救急病院に勤務し
ているが、救急外来で亡くなる患者は珍しくない。末期状態で来院した患者やケモをしていて末期状
態となった患者は転院?(どこかのがんセンターみたいだ) それとも同僚に押し付けている?(同
僚もかわいそうに)
漫画の与える影響は大きい。医龍のように物語性があるわけでなく、スーパードクターKのように荒唐
無稽を極めているわけでもない。底流に欺瞞に満ちた正義感が流れているだけになおたちが悪い。
変にリアリティを出そうとしているのも鼻につく。芸能人と化している某女医が医療について語る時
も苛立つが、この漫画も同レベル。医療のいい面だけを誇張して偽善のスパイスをふりかければこの
漫画が出来上がる。
「スーパー名医が医療を壊す」も一読して欲しい。