アメリカンな中にフレンチな味
★★★★★
豪快ハスキーサックスなRichard Elliotの最新作。いままでの彼の軌跡ともいえるような
フルコースな楽曲がいっぱいである。
元々Funk Band Tower of PowerのメンバーらしいR&B Funky なカヴァー曲からスタートしているのが彼らしい。
ある音の高さにあるハスキーさは聞いてみれば一発でRichardというのが分かるほど個性的。
アップテンポの中で時折織り交ぜるバラードな曲は90年代後期のRichard作品を思い起こさせるムーディさ。
でも、全体には70年代R&Bの雰囲気を漂わせているアルバムといえようか。
参加ミュージシャンは Gerald Albright(Sax)Jeff Lorber, Philippe Saisse(Keyboards, Programming)
Luis Conte(Percussion) Lynne Fiddmont (Vocals) Nate Phillips (Bass)Rick Braun(Programming and Trumpet)
Ricky Lawson (Drums)となっており、基本的にはRick Braunの最新作All It Takesと重なるミュージシャンが多い。
こってりしたコース料理のようなこのアルバムは完全アメリカンな味わいではない。どこかフレンチな味がするなあと
思ったらねえ、やはり、Philippe SaisseがSound Produceにいました。この人今年のベテランSmooth Jazz Musician 作品を
網羅しそうなぐらいの活躍ぶりである。どこかアヴァンギャルドな音がいままでのRichard作品と違いかな。