インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

智恵子抄の光と影

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 大修館書店
Amazon.co.jpで確認
智恵子抄に見え隠れする高村光太郎の悲劇と追慕 ★★★★☆
顔にも表れているが、ロマンチストかつ愛情あふれる僕にとって「智恵子抄」は僕の座右の書であった。こんなにも恋情あふれ、情緒的かつ追慕の念でつづられる折々の詩に心を打たれない人がいるだろうか(いやいない)
ある日、友人に「智恵子抄」について熱く語っていたら、友人が智恵子が精神を病んだのは高村光太郎の女癖のせいだと言い放ったので驚いた。それを聞いたとき、僕の中の「高村光太郎」像が粉々に壊れ、友人を恨みながらも事実確認をするため、この本を手に取ったのである。

読んでわかったのだが、友人が言っていた意見は、ある研究者やフェミニストから主張されている。が、真実はわかっていない。この本は、二人の生い立ちから最期まで詩集や手紙等文献を辿って二人の考え方や生活ぶりを描いている。緻密な研究から智恵子抄の深層に迫っており、僕にとって驚きの連続であった。本書では、智恵子の病になった理由については明言をさけて、読者に考えさせるように仕向けている。読後、やはり「智恵子抄」は永遠の愛の詩だと思う人も少なくないだろう。とくもかくにも、この本は「智恵子抄」のすばらしさを再確認させてくれる本である。