目立たないけどよい作品。
★★★★☆
犬中心の話かと思うと、そうではない。
これはあるカップルが、犬を飼い、子供をつくり、子育てに追われ、転職に悩み、と一家族の流れのなかで、犬がいる。
そういう話である。
この犬が結構馬鹿だが、家族の一員として普通に過ごし、そして最後は死ぬ。
家族の歴史の中に残る犬の歴史。
最後はかなり泣けた。なんてことない、劇的ってわけではないけど、だからこそ泣けた。
とくに動物を飼っている人は、きっと自分の愛犬や愛猫を重ねてしまうに違いない。
わたしがそうだったから。
なにかハプニングがあるわけではない。でも心温まり、普通の生活の場面をいらいらせずになんとなく見続けられる、目立たないけどよい作品。