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先を見よ、今を生きよ―市場と政策の経済学

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 日本評論社
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現代的理論から見た政策の「勉強」 ★★★★☆
マクロの動学的な側面について、内容、学(界)史的な位置づけ(この部分は、『経済政策とマクロ経済学』でもほとんど読める)、インプリケーションとその現代日本の政策の解釈を解説しているエッセイです。

非常にわかりやすく、動学つきのマクロ経済学を学んだ人に現実の日本経済についての明快な解釈を与え、経済政策に興味がある一方、中級未満の経済学にしか通じていない人に、動学的思考を与える好著であると思います。

学術的な説明とともに、理論と実際の政策との接合部分について、理論的な学問として経済学を研究してきた著者の矜持をいたるところから感じることができ、それは、少なくとも経済学を真面目に勉強してきた人にとっては、受け容れやすいでしょう。その一方で、あるいは、それ故に、釈然としないところが冒頭にあります。この本は、「政策提言を意図したものではまったくない」というのです。この本の中には、過去の政策の解釈だけでなく、これからの指針についてもいくつもアイディアが提示されています。なぜ、それらは「政策提言」ではないのか? 政策提言でないのであれば、なぜ、それらのアイディアを政策提言にすることができないのか? その説明無しでは、片手落ちの議論と言わざるを得ないでしょう。

もうひとつ気になったのは、あまりにモデルを簡略化し過ぎている点です。現実に対する解釈を与える以上、理論的説明で与えられた仮定を崩したときに、著者が与えた説明がどう変わってくるのか、多少のコメントは付すべきだったと思います。

このような点は気になるものの、広い層にとって、「勉強」になることだけはたしかだと思います。
理論に誠実に ★★★★☆
 諸々の経済問題に対して、専門家といわれる人たちは様々な意見を言う。昨今のように色々な側面から問題が深刻化しているようなときはなおさらだ。そして、あまりに意見が多様なために結局われわれは、何をどうすべきなのか殆ど分からない場合が多い。最終的には、何とでもいえそうな事をなんとなく「わかりやすい」気がするようにをズバっと言った意見を鵜呑みにさえしてしまう。

 この本では出版当時に議論が盛んであった金融政策に関する問題を中心に、最近のマクロ経済学に明るい著者が考察をしている。そこでの議論は一般の人々を対象にした本であるにも関わらず、少し遠まわしというか抽象的でわかりにくい側面もあるかもしれない。結局それは経済学という学問の改善すべき弱点ではある。しかし、我々が経済というものを見るとき、「何とでも言える」議論に振り回されずに本質的、根本的なものを見つめるということは、その場しのぎの政策ばかりがなされないために不可欠であるはずだ。

 この本の裏に在るであろう、本質的なものを誠実に見つめていこうという考えは経済に関心を持つすべての人が持つべきものであり、その意味で、たとえ時代が過ぎてこの本で述べられている問題が過ぎ去ったものとなっても、この本の価値は変わることはない。

含蓄こもりまくり! ★★★★★
読めば読むほど新たな発見をさせてくれる本です!
なぜ今までの金融財政政策がだめだったのか?
日本のマクロ政策がいかに単純な発想に基づいていたのかがわかります。
この本のおかげで新刊コーナーに並んでいる9割の経済本がゴミだとわかりました!
で、何が言いたいのか ★★☆☆☆
本書の副題「市場と政策の経済学」と裏腹に前書きで「本書は政策提言を意図
したものではまったく無い」と断るなど、本書の意図がどこにあるのかが全く
分からない本。
 マクロ経済学の専門家である著者が、昨今の経済政策論議に関して「ぎこち
なさ」「いかがわしさ」を感じているというのは分かるが、ならばその「ぎこ
ちなさ」が何処から来るのかを専門的知見から説明してほしいが、例えば金融
政策の論議に対しては「ゼロ金利下ではいくら貨幣供給を積み上げても物価に
影響を与えない」という「世間知」と変わらない論議を展開している所を見る
と、著者は政策提言能力が決定的に欠けていると判断せざるを得ない。
 読者も著者が高度な専門的知見を有していると判断しているはずだが、これ
は読者を多いに惑わすものである。
わかりやすく読みやすい経済の本 ★★★★☆
素人でもわかりやすい叙述でとても参考になりました