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拡がる環 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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恋愛障害者にも楽しめる恋愛小説 ★★★★☆
スペンサーシリーズ10作目。
ハードボイルドと言うより、もはや恋愛小説。
愛は弱点になるという指摘は恋愛障害者にも楽しめます。
スーザンとの男女の愛より、
ポールとの師弟愛が私にはより面白かったです。
軟弱ニートひきこもり少年だったポールが、
スペンサーを説教するほどに成長して再登場!
教師属性親属性を持つ者は、
自分が教育した子供に説教されたら、
恩師に何抜かすゴルァ!
とキレルものだろうが、
大人しく教え子に諭されるスペンサーもまた一流である。
美術ネタは、
イタリアルネッサンス、ワシントン国立美術館、
ロダン、フランス印象派、
キュビスム、ジャクソン・ポラック、
レンブラント、フェルメール、
フランス・ハルス、ベネルクス、
ユトリロ、テラコッタ人形。
イタリアルネッサンスが悪役として出てくるのがさすがである。
フランス印象派ももちろん雑魚扱い。
スペンサーが一番好きなのはレンブラントだと明らかになりました。
スペインネタがまだ出て来ないのは残念だが、
美術後進国のアメリカ在住なので、
アンテナ狭いのはしゃあない。
ベネルクス美術に辿り着くだけでも、
野蛮なヤンキーにしては上等である。
私は世界一の美術大国はスペインだと思っているが、
二位がベルギー、三位がオランダだとも思っているので、
スペンサーの趣味は納得出来ます。
優れた美術ミステリでもあるスペンサーシリーズは、
知性ある美術ファンには必読である。

弱みの出てくるスペンサー ★★★★★
上院選に打って出る下院議員の警護をするスペンサー.議員への脅迫の裏を探り,マフィアと政界の関係を調べ,最後にはフィクサーとしてうまく話をまとめることに.このメインストーリーに加えて,今回は恋人のスーザンがインターンをするためにワシントンDCへ離れていて,スペンサーがああでもないこうでもないと思い悩むのが実は一番の見どころ.「初秋」で助け自立させたポールがたくましく大学生になり,養子・養父のような関係を超えてスペンサーを有言無言に支えるのもスペンサーシリーズのファンにはうれしいところ.
弱みの出てくるスペンサー ★★★★★
上院選に打って出る下院議員の警護をするスペンサー.議員への脅迫の裏を探り,マフィアと政界の関係を調べ,最後にはフィクサーとしてうまく話をまとめることに.このメインストーリーに加えて,今回は恋人のスーザンがインターンをするためにワシントンDCへ離れていて,スペンサーがああでもないこうでもないと思い悩むのが実は一番の見どころ.「初秋」で助け自立させたポールがたくましく大学生になり,養子・養父のような関係を超えてスペンサーを有言無言に支えるのもスペンサーシリーズのファンにはうれしいところ.