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美は乱調にあり (角川文庫)

価格: ¥525
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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再販してください ★★★★☆
ダダイスト辻潤と著名な社会主義者大杉栄の妻、伊藤野枝の半生記です。
野枝ばかりではなく、彼女の恋人の潤と大杉、彼女が参加した青踏のメンバーなど
大正という時代を生きた人々が生き生きと描かれているのが魅力的。
特に平塚らいてうと恋人の奥村氏、そしてらいてうに叶わぬ思いを捧げる少女紅吉の
人間模様は友情と愛情の摩訶不思議さを感じさせます。

主人公の野枝は徹頭徹尾自分の為に生きた少女であります。
その場その場の体当たり的な生き方は周囲に不幸を撒き散らしながらも
小さな田舎を出て男と駆け落ちし独自の社会意識を持ち始めて行きます。
しかし女としての心が揺らぎ・・・まるで朝ドラのヒロインのような生き方。
この本が書かれた当時、まだ野枝を記憶する子供さんと親族が存命中で
一般に知られていないエピソードを語ってくれています。
是非再販して欲しい本の一冊。

続編に「諧調は偽りなり」があるのですが、どうも蛇足感があります。
この本で遺族が語る野枝の後日談の重さに較べたら「乱調」のこのラストで
すっぱりと終った方が趣き深かったと思います。
伊藤野枝・・・ ★★★★☆
大杉栄の妻として憲兵に虐殺された伊藤野枝の伝記小説です。
野暮で勢いだけはある伊藤野枝が,どのように時代と男と関わっていくのでしょうか?

瀬戸内晴美は,伊藤野枝のことを高く評価して,小説にしたのではなく,周囲の男性達の魅力を描くことにこだわっているような気がしてしまいます。それほど,辻潤や大杉栄が強く,もろく,愚かで,かっこよく描かれています。

続編に諧調は偽りなりがあります。