不可能レッテル
★★★★☆
ウェイン・ショーター(tenor sax)、ハービー・ハンコック(piano)、セシル・マクビー(bass)、ジョー・チェンバース(drums)で録音された
1965年作。ただリリースされたのは10年以上先の事で所謂お蔵入りになった一枚。でもこの質でお蔵入りになるところがショーターの凄い
ところだし、いかにいや常に面白いか....だ。。
四曲目だけ完璧主義者ギル・エヴァンス作曲で、後は全部ショーターのオリジナル。一曲目はちょっとしたホラーでゾクゾクする。二曲目は
妖艶なスローナンバーでうっとり。偏屈な遊び心三曲目。一番盛り上がる四曲目。幻想的な大地に着地しちゃう終曲とそれぞれのタッチ。
演奏面ではマクビーがもっと出しゃばって欲しい気がする。チェンバースの太鼓は小刻みで刺激たっぷり。ハンコックは幽玄な奥行きを
演出。でショーターのブロウは体を変な方向にねじりたくなるよね。興味持った方はこの不思議なショーターワールドを是非どーぞ!
退廃的な美学!!
★★★★★
1曲目『Etcetera』の冷めた虚無感たっぷりの演奏はどーしても好きにはなれないが、『Penelope』『Toy Tune』と素晴らしい曲が入っているので大好きなアルバムです!
どちらも退廃的な魅力をもった曲ですが妙に色気があり、何よりサックスの音色が美しい。他にも何となく“コルトレーン”チックな『Barracudas』も面白いです。
・・・ただこのアルバムは当時お蔵入りして後年にリリースされたせいか、ジャケットがいまいちで少し損しているように思う。例えばですが『Juju』みたいにリード・マイルスの写真で、美しい廃墟を撮ったジャケットなんかにして欲しかった。
已む無くお蔵入りに・・・
★★★★☆
おそらく、約半年後のセッション(Adam's Apple)があまりに良すぎたので,
お蔵入りになったのでしょう。
聞き比べると分かりますが、ほぼ同じメンバーなのに、
本作は「Adam's Apple」にはない魅力もあります。
大胆な異色作だった前作「The All Seeing Eye」の匂いがかすかに・・・
これには出てなかったけどベースがセシル・マクビーだからでしょうか。
ワンホーンなのに混沌とした雰囲気も。
お蔵入りがこの出来とは、ブルーノートおそるべしですが、
Adam's Appleを聞いてからでも遅くありません。
ジョー・チェンバース大暴れ!
★★★★★
ウエイン・ショーターのアルバムでは一番好きな作品です。ハービー・ハンコック(P)、セシル・マクビー(B)、ジョー・チェンバース(Ds)という布陣も強力無比。ハンコックの硬質なピアノは勿論いいですが、特筆すべきはジョー・チェンバースのドラムが大活躍する点です。特にギル・エヴァンス作の4曲目。チェンバースに煽られて雄叫びを上げるショーターのカッコいいこと! 各人の技量が完璧に発揮された名盤ですが、もっともっとクローズアップされてもいいんじゃないかと思います。