重くない推理ものが好きな自分にはぴったり!
★★★★★
アンジャッシュさんのファンです。よく考えてあるコントにいつも感服しています。
渡部さんが本を書いたと知って、普段推理ものが苦手な自分ですが、
これはぜひ読んでみようと思いました。
一人称の心情描写がおもしろく、つい顔が笑います。
家で一人で笑ってました。
大学の試験勉強の合間の休憩に読もうと思っていましたが、
気が付いたら全部読み終えていました。
最後の1セリフが一番お気に入りです。
これは普通の小説家でなく、
コントが大得意なアンジャッシュの渡部さんでないと、
できない仕事だと思いました。
処女作なので甘めに見て「合格」
★★★☆☆
アンジャッシュのコントは、革命だ。従来のその他多くのコントとは、一線を画している。
彼らのコントは、基本的に言語ゲーム、語の用法についての遊びだ。同じ言葉も、立場や状況、その人の持っている情報が異なれば全く違う意味になるということ。そしてゲームが即終了せずに、続くというおもしろさ。このアイディアが画期的である。
あるいは、彼らのコントは実体概念から関数概念への転換だ。オブジェクト指向のストーリー展開だ。関数の振る舞いは一定、しかし引数次第でいかようにも振る舞いうる。もちろんプログラマは、プログラムの振る舞いを制御しなければならないのだが、彼らのコントは許容できるバグを楽しむためのものだ。
ユーザーはただ楽しむだけで良いのに対し、プログラマはその設計に頭を絞る。プログラマはその世界の成立(マシン環境)を熟知していなければならない。そういう意味で、頭がよい。
著者、渡部健も、そういう頭の良さをもっている。
この本は、まさに、アンジャッシュのコントだ。
小説としては、処女作品にありがちな情景描写のつたなさが目に着き、さほど高く評価されるものではないのかもしれないが、帯にあるようにすぐドラマ・映画にできそうなほど完成度が高い。
アンジャッシュは、この高いレベルのエンターテイメントを、コントという非常に身近な媒体で提供してくれる、たいそうサービス精神にあふれた人たちであり、だからこそ見る側としては、贅沢をしている気分になる。
著者が小説の方で生きていくとするならば、ショートショート形式で量産する等、もう一工夫がいることは間違いないが、読後に本という新しいテイストで「贅沢さ」を味わうことができたことに感謝する。
映像で見てみたと思わせる内容
★★★★☆
お笑いが本業の渡部氏が、はじめて書いた小説だが、畑違いを感じさせないほど、ストーリ展開がよく、またスピード感があり、おもしろい。(これは、渡部氏が、普段、ネタを書いているためであろう。)
この作品は、良い意味でも悪い意味でも小悦より映像でみたいと思った。
なぜなら、読んでいて非常におもしろく、アンジャッシュワールドが展開されているため、コントなどでやって欲しいという願望が湧く。
その反面、おもしろいのだが、作品を読んだだけでは、笑うことはなかった。
おそらく、渡部氏はプロの作家ではないため、細かい部分でのうまく表現しきれなかった部分があり、伝わらないところがあるからだと思われる。
渡部氏の演出で映像になれば絶対に笑える。
コント仕掛けのスペシャリスト
★★★★★
まず最初、読み始めすぐの印象としては、
普通に「作家が書いた小説」と思えるやり過ぎてない自然な情景描写とセリフ。
その点、つっかえることなくすんなり読み進めていくことができました。
(これって、物語を読んでいくうえでけっこう大きいことだと思うんです。)
全4章で、各章主人公が変わっていき、それぞれの視点から1つのイベントを見ていきます。
登場人物が自分のその時々の状況に必死で、いろんな勘違い・すれ違いを生み出す様は
さすがコント仕掛けのスペシャリスト。うまーく絡んでうまーくすれ違って勘違いしてます。
4章はさすがに展開が読めましたが、それでもお互いの大ピンチな状況と
それぞれに心の声が全部書かれているのがおもしろいです。
そして最後はしっかりオトしてくれました!
1人で読みながら笑ってしまった1作です。
失礼ながら、コントよりも小説の方がはるかに面白いです!
★★★★★
白黒アンジャッシュなどのDVDを背景していますが
正直に申し上げます。コントよりも小説の方が
はるかに面白いです!!
もちろん、コントがつまらないというわけではないのですが
本書で登場する主人公が自分に似ていたため
感情移入して読むことができました!
次回作も楽しみにしています!