かすことと、かりること
★★★★★
いぬうえ君はくまざわ君の宝物を「しばらく」かります。本当はかしたくなかった宝物です。いぬうえ君はそのかわりに、自分の名前をくまざわ君にかします。物語の途中でさるとる君が出てきて、いぬうえ君の名前をかりたいと言い出しますが…。
大事なものをかすということを、きっぱり答えるいぬうえ君に私は気持ちがすっきりしました。しばらくかすの「しばらく」をいぬうえ君はまたも明解に答えてくれます。いろいろ悩むくまざわ君とちょっと強引だけどはっきり意見を言ういぬうえ君。二人のやりとりはとても愉快で考えさせられるものがありました。可愛らしいイラストが物語を一層ユーモラスに見せています。小学校低学年の子どもが大好きな本です。