人生の友と言いたい
★★★★★
わが人生をどう生きるか。
誰もが常に考えていることだろう。
将来の理想の姿を描き、そこに近づこうと、日々悪戦苦闘している。
そして、糧にも枷にもなる、他者との関わりの中で、順風満帆の時を過ごすこともあれば、
追いつめられ、崖っぷちで必死に堪え、時には逃避行を試みたりする。
孤軍奮闘している自分を思う時、支えてくれる何かが欲しい。
その「何か」として、この本を薦めたい。
オグ・マンディーノは、言わずと知れた人気作家である。
彼の作品を知ったのは、かつて、いつものように本屋で何を読もうかといろいろと眺めていた時、まるで何かに引き寄せられたように、予備知識もなく手に取ったのがきっかけだった。
その後、彼の著作はほとんど買い求め、時・場所を選ばず、まるで渇望していた清水を飲むように読んだものだ。
彼の作品に「人生の選択」(原題:The Choice)という作品がある。
自己啓発書を出版し、成功を収める作家の話であるが、この作品の中で、作家が出版した啓発書を彷彿とさせる。
本書は、タイトルにもあるように、17のルール=アドバイスから構成されている。
一つ一つの言葉がシンプルに、押しつけがましくなく、寄り添うような語り口で書かれている。
成功談というわけではないので、これを実行すれば1年後に成功しているとか、億万長者になれるよとか、そういった類のものではない。
だが、本書の言葉に触れることで、抱えていた問題に対して、コペルニクス的転回とも言えるような発想の転換ができ、事態が好転に向かったということもある。
オグ・マンディーノの作品は皆そうなのだが、この作品は特に私の「人生の友」と言えるものである。
「心を落ち着けて、オグ・マンディーノとの対話を楽しんで欲しい。
そして、これらの言葉を心に留め、一度しかない人生を、毎日心豊かに幸福に生きて欲しい。」
こんなメッセージを添えて、贈りたい本である。
「幸福な人生を送るのに必要不可欠なものなぞ、ほとんどない」
★★★★☆
人生はゲームである。その認識から教訓は始まります。
全部で17のルール。私なりに解釈すると、このルールを貫くのは、
「足るを知り、自分の人生は自分で責任を持って生きる」ということ。
人っと比べて自分が劣っていると考えないで、どこが満足なのかを発見する。
人生の悪い面、失敗したことをマイナスにとらえない。
目の前のことを精一杯行う。今日を全力で生きる。楽天的になる・・・。
人生は長いけれども、有限な命であると思って暮らす。
言葉を連ねると味気ないけれども、オグ・マンディーノは、これらを
物語や逸話を取り混ぜながら、上手にやさしく説きます。
なかでも、私が一番感銘を受けたのが、ルール17「真の幸福はあなたの
内にある」の章。レビューのタイトルは、引用されている、マルクス・
アウレリウスの言葉です。続きは、「それはすべて諸君の内部。諸君の
ものの考え方の中にある」とあります。
自分のため、物欲を満たすために働き生きるのも当然、幸福のありかた
ですが、他人に手を差し伸べて、仲間である人間をいかに扱うか。
ホントウに幸せを感じるのは、どんな時、どんな場所なのか?
本書こそ、速読にそぐわない、じっくりと味わうべき人生の言葉です。
常に手元においておきたいテキスト
★★★★★
「夢をかなえるゾウ」をお読みになった方も多いと思います。
この本はガネーシャからの「課題」ではなく、
オグマンディーノからの「課題」です。あのオグからの課題ですので
他の誰からのメッセージより、やってみようという気にさせてくれます。
押し付けがましい言葉でなく、「上から目線」の「教え」でもなく
どん底から這い上がった、著者(オグ自身)の体験を通して気づいた
ルールをやさしく教えてくれています。
一つ一つはすでにオグの著書の中で物語として語られてきましたが
改めて17のルールとしてまとめられています。
よかったです。