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屍(し)の命題 (ミステリー・リーグ)

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 原書房
Amazon.co.jpで確認
典型的かつ教科書的な新本格系ミステリー ★★★★☆
雪に閉ざされた別荘で起こる不可解な連続殺人事件。足跡の無い雪の密室、被害者が見た湖に浮かぶ天女の姿、暗闇の雪上を蠢く巨大な兜虫、一人ひとり違う殺害方法等など、そのシチュエーションや謎解きのロジックはまさに新本格系ミステリーのそれであり、斬新さは無いが完成度は高い作品。

ちょっと事件が起こるまでが長く、全体的に冗長な表現が多いのが難点か。あと、探偵役のキャラ付けが中途半端なのが気になった。

空前のバカトリックが織りなす、奇蹟の構図w ★★★★☆

《雪の山荘》に閉じ込められた六人の男女が、ひとり、またひとりと殺されていき、
『そして誰もいなくなった』にいたるという、きわめてクラシカルなプロットの展開を
見せる本作。しかし、そこで読者に示される奇天烈な謎――《雪密室》での殺人
を可能にした凶器や“雪上を這う巨大な兜虫”――の真相は実に衝撃的で、その
是非はともかく、後々まで忘れられない印象を読者の心に刻みつけると思います。

また、真相が究明された果てに浮かび上がる偏執的な事件全体の構図も秀逸。

過去に前例はあるものの、冒頭に「読者への挑戦状」
を掲げ、フェアプレイに徹する姿勢は好感が持てます。


不自然な舞台設定や偶然の多用、そしてあり得ないバカトリックの連打など、
真面目な方からは、「荒唐無稽」の一言で切って捨てられそうな本作ですが、
リアリズムよりも遊び心を重視する読者には堪らない、怪作(バカミス)ですw




待望の復刊 ★★★★☆
これ、古い感じってレビューしてる人がいるけど、もともと2001年に『建築屍材』で鮎川哲也賞をとる前に自費出版した「死の命題」を復刊したものなんだよね。知ってる人は知ってることだから、この作品は内容よりも、復刊されたという事実に喜ぶべき。
吹雪の山荘。読者への挑戦状が痛い ★★☆☆☆
本格で吹雪の山荘。集められた六人が次々と…。 こんな設定のミステリはもう新しい衝撃はないですよね、本作も既にどこかにあるような話を吹雪の山荘を舞台にしているという感が否めません。 探偵は変わり者、解明をやたら勿体ぶる性格。一度借りがあるとは言え一般人に協力する警視庁警部。 典型的なまでに各自の個性が色分けされた六人、けれど本格ミステリが好き。 いずれも何処かで読んだことのある展開です。 逆に言えばそういう話が好きな人には及第点かなと思います。 それを踏まえてもやや不満なのは1、読者への挑戦状の条件がヒントになっておりそれを踏まえて読むと細かなトリックはともかく犯人や真相が分かってしまうのです。もし読むなら読者への挑戦状のページは読まないことをお勧めします。であればそこそこ楽しめます。 2、読者への挑戦状がある割りには必要な情報が出揃わずに解明の場面に言ってしまいます。前フリなく唐突に過去が出てきてそれが犯人の動機に繋がっているのがピンと来ません。 後半は駆け足で書き上げた感があります。設定に対して未消化な部分も目立ちます。 3、これだけの惨劇の割りには動機が弱い、犯行に駆り立てるまでが蓋然性に欠ける…だから真相を読んでもしらける。ミステリだから動機には一定のリアリティがあれば良い(と作中の人物が代弁してますが)のは分かりますがそれにも真相とのバランスや程度がある訳で。またそれをフォローするだけの奇抜なトリックでもない。 いずれにしてもこう言った不満を取っ払うだけのオリジナリティや奇抜さが弱いです。本ミスへのランクインは無いですね(佐藤大)