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まだ見ぬ書き手へ (朝日文芸文庫)

価格: ¥504
カテゴリ: 文庫
ブランド: 朝日新聞社
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小説の神様を目指せ ★★★☆☆
『まだ見ぬ書き手へ』です。小説創作ハウツー本の一種ですが、本文中にあるとおりエッセーという体裁です。読むのは男性限定でお願いします。
まず、日本文学界には、御用学者みたいなろくでもない作家しかいない、真の文学を作り出せるのはあなただ!というところから始まります。

創作論の中身は、原理主義的にきびしいです。また、男尊女卑や他者のこきおろしが激しいです。作者自身がエッセーはダメで小説を書け、と言っているように、これはある意味二人称の小説みたいなもんです。神クラスの書き手となったあなたの未来の物語。

巻末に安原顯のエッセイがあり、そこで本文内容が箇条書きに纏められ、原理主義もやや緩和解釈しています。
読み終わってみれば、巻末だけあれば、本文は忘れてもいいです。
エッセーなので評価は★3です。創作論の本として(作者の原理主義スタンスが)他に類を見ないものであることは確かです。
読めない女性たち ★★★★★
丸山健二のこのエッセイだけを読んで、ジェンダー云々を語るのは、笑止にして噴飯ものである。 マルケンの小説、ちゃんと読んでから言ってほしいな。 「赤い眼」 「三角の山」あたりがオススメかな♪ 短編の「バス停」も捨てがたい。 最近の作品なら、 「貝の帆」があります。 あなたがたみたいに、幸せな女ばかりじゃないんだよ。 いままでにない女性像を出されてきてるから、あり得ないとかパニクっちゃうのはわかるけど。 読めば絶対ハマるから!!
著者本人へのラブレター! ★★★★★
小説家本人がここまで書くという事はこれを実践してるという事だろう。この本を読んで刺激を受ける人は多いだろう。しかし実践できる人は皆無だ。弧高、小説完全芸術主義、超低空の生活水準維持。出家に似ている。1994年単行本初版だが今だに「まだ見ぬ書き手」は現れていない。そしてこれからも。これは丸山健二本人へのラブレターである。「逃げるな。隠れるな。弧高であれ。産み出せ、そして育てろ」 彼の心の声を、小説というオブラートに包まれず聴けた我々は幸運である。それは大衆のほとんどが文学の深淵を読み解くことができないからだ。しかももうひとつ朗報がある。「有史以来、日本の文学で未来永劫残したい、孫子の代まで読み継いで欲しい作品は今のところ見あたらない!」 丸山健二本人の作品も含めてだ! 究極の刺激が全身を貫いたなら最初の一行を書いてみるべきだ。この本は丸山本人へのラブレターであると同時に、あなたへのラブレターでもあるのだ。
史上最強の小説家になる為の本 ★★★★★
この書の瑕瑾はただ1つ、「巻末エッセイ」なる後書き……
これが果てしなく不要だ。
もっとも、このページを裁断して当書を完全なるものにするか、
敢えて反面教師の見本として残存させるかは、購入者の判断に依る
(わたしの場合は後者を選択したが)。

「まだ見ぬ書き手へ」には、小説書きの心得るべき、ごくごく常識的な事が書かれている。
孤独に徹せ、文壇に背を向けろなど、これは言われるまでもなき当然の事ではあるけども、
21世紀に突入して久しき今となっても尚、その種のものに、あれこれと聞こえの良い理由をつけて恋々としている、
あるいはむしろ「それ」こそが小説を書く目的だ、と言わんばかりの書き手に対し、
「この本は、『お前達用の本』ではないから、ここらでさっさと立ち去れ」と警告しているのだ。

ただ単に小説家になりたい、という人間にとって、この本は全く意味がない。

この本は、「世界一の小説を書くことを目指す者」専用の『武器』だ。
それも、使う者を激しく選ぶ、世界一高飛車な魔剣である。
はっきり言って、万人には間違ってもお勧めできない。

ただ、自分の才能の限界を試す意味で、敢えて手に取る飽くなき挑戦心を、
わたしは歓迎する。
こんな本に出会えて良かった ★★★★★
三島由紀夫、谷崎潤一郎などの何冊かの文章読本を読んできたが、
この本ほど小説を書くことの意識を高め、もっと
上の次元に行ってみたいと望むようになる本は、
他にはないだろう。

ただ、ほとんどの人間関係を絶って孤独になることや、
一日二食の食生活などは、それをやったら逆にまずいのでは思った。
全体的に刺激的なことが書いてあり、
有意義な本だが、これを全部実行しても「まだ見ぬ書き手」に
なることは困難であると思われる。

私の読んだ文章読本では、ベスト1位に位置するに値する本である。