超(スーパー)低山に限定したユニークなガイドブック
★★★★☆
『三遠信の山歩き』(風媒社)を出したあつた勤労者山岳会に所属する2名が著した三河・遠州の超(スーパー)低山に限定したユニークなガイドブックです。
いわゆる普通の低山ならハイキングのガイドブックとして普通にありますが、さらなる低山となると、ほとんどハイキングというよりは散歩程度のものと言ってもいいでしょう。登山を趣味にしている者からしたら、物足らないのではないでしょうか。
著者は主なターゲットを子供連れのファミリー向けとしているようです。でも、高い山だろうが低い山だろうが、山ならどんな山でも気になる、というような人間にとっても重宝します。
中には臨海緑地公園内に造られた標高15mの人工の富士山まで入っています。一番標高のある山が鳶ノ巣山で710m。つまり三河の本宮山(789m)ですら対象外なのです。またそれ以下の標高の山でもよくガイドブックに載っているような、例えば田原市の蔵王山(250m)や遠州の尉ヶ峰(433m)なども除外されています。
三河と遠州の山の割合はほぼ半々です。ちなみに一番東は大井川右岸にある弁天山。一番西は西尾市の八ッ面山。一番北は豊田市の松平城址(城山)。一番南は渥美半島の尾村山となっています。