ジャックス、はっぴいえんどから佐久間正英、石塚俊明まで、日本ロックの重要人物が参加し、スタイルも時代によってフォーク~テクノ~ラウド・ロックと変わってきているが、エンケンの力強い歌は常に不変である。血管がブチ切れんばかりに叫ぶ彼のヴォーカルは、すべてを吹き飛ばすパワーがあり、繊細なやさしさがあり、そして透き通るように純粋なのだ。近年、そのパワーがいっそう増しているのもすごい。全世界でただひとつの“純音楽”35曲である。(小山 守)