「社会的・文化的性差」についての問題点を浮き彫りに
★★★★☆
「男女共同参画」をキーワードに、ジェンダー論、企業の男性中心型体質、ワーク・ライフ・バランス、自治体の取り組みなどについてわかりやすく解説されている。
新聞記者の文章らしく、自己満足的な物言いが時々鼻につくが、現代日本における「社会的・文化的性差」についての問題点を浮き彫りにした功績をいささかも損なうものではない。
初学者を中心に、近年の女性問題について基礎から学びたい人には、好著といえる。
欲を言えば、ジャーナリストらしい、企業側の論理に対する深い切り込みが欲しかった。