最初の「フェイク」よりは内容的に懐かし切なしなものがあって、軽さがとれている。
★★★☆☆
リメイク (ガッシュ文庫)
「フェイク」の続編。
晴れて恋人同士になった高島と陽平のその後話。
ですが……。
どちらかというと、二人の話よりも、脇役で出てきた昔の大物俳優花田に思わず惹かれてしまいました。
花田には付き人である恋人がいて、その恋人は既に亡くなっている設定。
二人が戦後まもなく出会って、どういう関係にあったかなどが途中で語られるのですが、是非この二人の話をスピンオフで本にして欲しいと思うほど、出会いも衝撃的、途中も信頼しあうお互いがあり、片方が死んでその後を一人で生きてきた人生も穏やかだが切なく…、古き良き時代の男性同士のカップルとでもいえばよいでしょうか。
雰囲気がありました。
その花田に陽平はいろんなことを教わり、病気とわかって映画を作ることを望んだ花田は女役で出て、映画が完成する前に死んでしまう。切ない。
そんな花田を見て、陽平が思ったこと、自分と高島との関係に重ね合わせて思ったことなどが後半のメインです。
「フェイク」テーマがもう少し重めかな。
そしてエロもほとんどなし。思い返せば高島の存在感もほとんどなかったような…。
花田のカップリングを表すとすれば、多分一本気健さんタイプ攻×可憐生娘系受でしょうね。素直攻×素直受より絶対いいって。