なぜ、著者の作品を読んだ後、こんなに心が暖かいのだろう!!

短編集であり文体も読みやすく、どの話も一気に読み進めてしまう。作中の人物描写がすばらしく、目を閉じればその情景が浮かんでくる。また主人公の心の変化についての記述が見事であり「この後はどうなるのだろう」と作品にどんどん引き込まれていく。そして読後はどの話も心が暖かくなるのである。

釣り文学に位置付けられるのであろうが、釣りをしない人にも十二分に楽しむことができるだろうし、もちろん私のような釣りキチにはたまらない一冊である。

仕事で嫌なことがあったときでも寝る前に読めば、安らかな眠りが訪れるに違いない。