小説を読んでいると、小さな辞書では載っていない単語がたくさん出てきますので、岩波の分厚いロシア語辞典を買いました。ただし、この辞書では動詞は完了体がインデックスに載っていて不完了体はその中に出てきます。私が持っているほかの２冊の辞書では、不完了体が載っているので、最初は少し戸惑いました。この点に関する使い勝手は、個人個人によると思います。

現在出版されているロシア語辞典の中では、この辞典が一番使い勝手がいいです。

研究社の辞典は語数が多すぎる点と机上版をベースに作られたため、学習辞典という観点から見ると必ずしも使いやすいとは言い切れない部分があります。またソ連時代に出版されたということでやや古さを感じさせるところもあります。

これに対し岩波の辞典は用例が充実しており、活字も見やすいため使いやすいです。辞書が引けるようになった段階ですぐ使い始めることも可能でしょう。初級から上級まで幅広く使えるという汎用性の高さなどを加味すると星５つです。

例文や類語説明など、初級レベルの学習者にも難しすぎず、大変わかりやすい。他の露和辞典とどちらを買おうか迷っていましたが、この辞書は字が詰まり過ぎておらず見やすいため、購入を決めました。初心者でも気軽に引ける辞書だと思います。

中身は中級者向けですが、格変化をひと通り終わらせた初心者のときから使っても、あまり問題はないと思います。何より紹介にあるとおり、スラングや類語のニュアンスの違いの把握に絶大な威力を発揮してくれる辞典です。ロシアの現代の映画や小説を勉強している人は購入するべきでしょう。値段以上の価値があると思います。接頭辞の解説も充実しています。