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The Curious Incident of the Dog in the Night-Time (Vintage Contemporaries)

価格: ¥1,556
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Vintage
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甘酸っぱい小さな挫折に捧ぐ ★★★★★
この物語は自閉症の男の子の視点で書いてあるのでその男の子の記憶力や数学力や洞察力に脱帽します!
…脱帽するんですけれど
常識人としての感覚が欠如しているので、その男の子より先に悲しい真実や相手が思っていることなど読み手に伝わってしまうのですごく痛くなりました。

あと、単純に親から子への愛情にうるっときます

一文字一文字見逃さないで最後まで読み切っていただきたい一冊です!!
主人公クリストファー少年の純真,自閉症スペクトラムの広がる宇宙 ★★★★★
小説の主人公クリストファー少年ならこんな言い回しで自己紹介するかも知れない。

この小説を書いたぼくの名前はクリストファー・ジョン・フランシス・ブーン。
これは、ミステリ小説だから、ミセス・シアーズの犬を動かなくしたのは誰だか言うことができない。
犯人の名前を言うと、読む人の楽しみがなくなる。楽しみがなくなると、ぼくは悲しい。それにこの本を本屋さんで売っても誰も買わない。買わないと、ぼくは、お金がもらえない。お金がもらえないとぼくは、いちごが買えない。それでは困るのでぼくは犯人の名前を言わない。
お父さんは、お金をもらえないのは、クリストファーだけではなく、出版社のひとや、本屋さんももらえないと言うが、それはぼくには関係ない。お父さんはまた、「犯人を言わないのは、常識だから」とも言った。「常識」ってなんだ?お父さんは、「世の中の人との約束みたいなもんだ」と言った。なんのことだ、ぼくは世の中なんて人と約束をした覚えはない。それにぼくが言わないのは「犯人」じゃなくて「犯人の名前」だ。
した覚えのない約束は、守らなくてもいと言ったら、お父さん言って欲しくないのだろう。「じゃあ犯人の名前を言ってはいけないのはお父さんとの約束だからだ」と言った。
それならたしかにぼくとお父さんの間に結ばれた約束だ。ぼくはお父さんとの約束があるので犯人の名前は絶対に言わない。たとえ、ギャングにピストルを突きつけられて「この小説の犯人の名前を言わないと殺すぞ」と言われても、ぼくは犯人の名前を言わない。たぶん。

小説の主人公クリストファーは、おそらく、自閉症スペクトラムです。成育歴をきちんと検証しないとわかりませんが、たぶん、アスペルガー症候群です。
社会性が欠如しており、人と話すのが得意ではないと思い込んでいます。
強いこだわりがあり、黄色いものが大嫌いです。だから、バナナは食べられません。

ぼくは赤いオレンジスカッシュが好きだけど、きみは、食べ物ではなにが好きなの?「お鍋」だって?バカな真似はやめといた方がいいよ。鍋は、鉄や、アルミニウムや、ホーローや、陶器で出来ていて、食べられたもんじゃないよ。
あっそうか、今のはジョークだなきっと。でも面白くないからそのジョークは彼女の前で使ってはいけないよ。

レインマンはぼくも見たよ、でもあの人はぼくとは違う。あの人は、すこし、知恵が遅れているみたいだけどぼくはそうじゃない。数学と物理では同じ十五歳の子だったら絶対に負けない自信がある。似てるのは、暗記。レインマンは飛行機の時刻や、歴史や、事故のことなら何でも覚えてたけど、ぼくは、素数がすぐわかる。7507まで。

レインマンは、サヴァン(天才)の能力を持った自閉症です。こういう能力を持った自閉症者もいますが、サヴァン的な能力には全くない人もいます。おそらく後者のほうが多と思います。レインマンは重い自閉症でサヴァン。クリストファーは軽い(ここが問題なのですが、発現する状態が軽いと言うことではありません。軽い風邪と言うときの軽いとは違います。むしろ薄いと言った方が適切な表現でしょうか。軽くても自閉症者としての苦労は大いにあるのです)自閉症でやはりサヴァン…………ということは、重くてサヴァンでない人も、軽くてサヴァンない人もいるのです。

物語は、ある夜。ミセス・シアーズが飼っている犬が園芸用のフォークに刺されて、動かなくなっているところを、クリストファーが見つけるところから始まります。
自閉症の視点から世界を見る ★★★★★
自閉症児クリストファーが引き起こすエンドレスなトラブルの数々。けれどもクリストファーから見れば、それは他人が引き起こすトラブルに他ならない。私たちがたった一人で外国に放り出されたとき、言葉も生活も風習も生理的な感覚までも異なる大勢の人々に囲まれたときの不安はクリストファーの置かれた状況とうり二つだ。そしてそこまでいかずとも、家庭や会社などでもこうしたコミュニケーションの断絶は頻発する。クリストファーには数学と物理がある。一方、自分が健常者だと思っている人々は、ほとんどの場合、自分を支える堅固なものを何も持ってはいない。
期待と大きく異なる内容 ★★☆☆☆
アスペルガー症候群の主人公が、特殊な数学能力を生かして殺犬事件を解決する探偵小説!
みたいな内容を期待して読んだのですが、全然ちがいました。

主人公の視点で物語が進行するので、異常に細かい描写があったり本筋に関係のない数学の話題があったりと、物語はもどかしく展開していきます。主要登場人物はみんな暖かみが感じられず、情が薄い人たちのように思えました。特に主人公は我慢ならないほど冷たい。もちろんそういう障碍なのはわかりますが...けっきょく、誰にも感情移入できないまま読み終わってしまいました。

結局これってハッピーエンドなんでしょうか。
主人公の存在によって引き起こされた多くの不幸とちょっとした幸福、といった印象で、読後は爽快感よりもやるせなさを感じてしまいました。
少年の目から見た我々の奇妙な世界 ★★★★★
クリストファー少年はある障害(自閉症)を持っている。
しかし数学や天文には並外れている。
一匹のイヌが庭で刺されて死んでいた。
彼の推理でもって犯人探しの冒険が始まるのだが・・・。
少年の目から見れば、私達が当たり前に暮らす雑多な街が、
とても奇妙なものであることに再認識させられる。
家族のあり方にも考えさせられるものがあり、
彼を最も理解していたはずの人物のたった一つの過ちが、
少年に嫌悪をもよおさせるのが何とも切ない。

ちなみに、邦訳されているほうも絶妙な訳で楽しめた。