見てよかった
★★★★★
梨木香歩さんのエッセイで本作のことを知りました。
期待にたがわぬ名画でした。
画面を見るだけで、すさまじい怒涛と疾風が鳴り響くのを
聴覚が想像します。
人間の生きる原点、というようなことを考えます。
そこからの連想で思うのですが、
現代の都市に生きるわれわれは
生活上の苦労という点では
アラン島の人々とは比較にならないほど
恵まれているのですが
違う種類の労苦に囲まれているのかもしれません。
つまりサービス業に従事する人ならば
ノルマや客の顔色を伺うことは
終わることの無い日常ですが
それらは島の人々にとっての波や風に
あたるものではないでしょうか。